『よつばのクローバーをみつけると願いがかなうんだって。』

そう言ってクローバーがたくさんある陸橋の下まで手をつないで行ったあの頃。

『でも、ジェジュン。クローバーを探してなにをお願いするんだ?』

必死によつばのクローバーを探している俺の姿をみているユノにきかれた。

『必ず、ユノを宇宙飛行士にしてみせる。』とっさに出た言葉だった。

心のなかでは違う言葉をつぶやいついたのに…


ユノを、天国につれていかないで…

ユノを助けて…

強く、強くそう願ってジェジュンは必死で探した。

クローバーがなきゃユノは死んじゃう…そう思って泣きながら探している俺をみてユノははじめてのキスをくれた。

そして、プロポーズされたんだ。
『大きくなったら、俺のおよめさんになってください。』

それは、よつばのクローバーよりもずっとずっと強い願いを叶えてくれるおまじないのような言葉に聴こえた。

大丈夫、絶対に大丈夫だから…



こうしてユノの診察をしている間小さいときのことを思い出しながらジェジュンは待っていた。

もちろん、効果は抜群なはず。
ユノあんなに元気なんだもん。

『ユノ、遅かったね。どうだった?親父なんか言ってた?』駆け寄って手を握ろうとした瞬間、パンってはねのけられた。

『ユノ…』

『ごめん…。変な期待させたなら謝るよ。』ため息混じりに続ける。

『俺、本当はジェジュンのことなんかなんとも思ってないから。観覧車の時は変な空気になったけど、俺ジェジュンのことがメチャクチャ好きとか思ってないから…』

『ユノ!!』そう叫んでもユノは走っていってしまった。

俺は、ユノを追いかけるより先に診察室の中に入ってた。

『親父、なにやってんだよ。ユノを治すのにいったい何年かかってるんだよ。』胸ぐらにつかみかかっていた。

『ジェジュン、久し振りに病院にきたと思ったらそれはないだろ!』小さいため息をつく親父。

『そんな呑気なこと言ってるからユノはずっと治らないんじゃないか?いい加減にしろよ。いつ治るんだよ。』胸ぐらをつかんだ手が滑ったかたちでジェジュンはしゃがみこむ。

ジェジュンの父親は世界でも通用するような心臓外科医なのに…どうしてユノの心臓はなかなか治せないんだよ。

『だから、父さんたちは何年もユノくんと一緒に病気と戦ってるだろ。』

『だったら早く治せよ。役たたず!!医学も進歩したじゃないか!ユノが病気と戦って17年。もういい加減治してくれよ。』

ジェジュンは泣きながらも
うん、そうだ。今の医学なら治せるはず。と信じてた。

『そうだな。絶対治せるよ。』
親父がわらってる。なんで、そんな顔で笑うんだよ。
目を細めて胡散臭そうに笑うのは嘘をついて笑ってるとき。

『もう、いい。』
俺は、診察室を飛び出した。

ユノは治る。

絶対、俺が治してみせる。

『ジェジュンくん、廊下は走らない!』看護婦さんが言うけど俺の涙はとまらないし走ることもやめられないんだ。

ユノは、死なない絶対に…

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(※画像お借りしました。ありがとうございました☆)