これまた、山田(仮称)さんのお話。

百千鳥の面白き人々は、リアルにあった話なので、
当たり障りのないように、人物は全て仮称。


こちらの山田(仮称)さんは、とある職場の受付をしている。和かな受付スタイルで、お客様にも好評。
そんな優しい山田(仮称)さんなのだが、

ある日のことである。
他の社員の目が届かないようにしつつ
そっと、山田(仮称)さんを呼ぶ声が


ちょっと、ちょっと
娘さん、
娘さんてば

(・Д・)❗️

え?!娘さんて、
私?!

娘さんて、時代劇かよっ!
娘さんて、私か?!

心の中で、色々ツッコミをしてしまうが
そこはプロ。顔には出さない。

呼んでいるのは顔馴染みのお客様。
もちろん、山田(仮称)さんは名前を覚えている。

いつも良くしてくれて
ありがとうなぁ

そう言って、お土産らしきお菓子の箱を差し出す。

当然、山田(仮称)さんはお断りするんだが
あちらも、出したモノは引っ込められない。

こんなところで押し問答もできないし、
仕方ないので、ありがとうございますと受け取る。

他の人には内緒だぞ


と、衝撃的な言葉を残して、去っていった。

お菓子箱を握りしめつつ、山田(仮称)さんは思う

内緒って・・・
できるわけ
ねぇよぉ〜
(T ^ T)

もちろん、山田(仮称)さんは、
皆さんでどうぞって頂きました、と言って
職場で配ったのであった。

おじさんにしてみれば、
良くしてくれたから、お礼としてあげたのであって
他の奴にお礼をする義理はないから

あげる必要は無い

そして、いくつになっても、年季が入っても
娘さんである

そう、おじさんからすれば
これもまた、
間違いではない。