人はやさしくなきゃいけない。

やさしいっていうのは、自分より弱い立場の人にやさしい人を、やさしいっていうんだよ。

弱い立場の人にえばるやつは弱虫なんだよ。

だから、めし屋行こうが、なにしようが、自分が強いとこでえばっちゃいけない。

人生って1回だから、かっこ悪いことはいけない。

「なにがかっこ悪いんですか」って、「弱い立場の人の前でえばっちゃいけない」。

ちょっと金持ったらえばり散らして、かっこ悪いって。

みっともないからやめろって。

客の立場で行ったって、嫌なことなんかごまんとあるんだよ。

その嫌なことがあっても、笑って過ごせるような生き方しろって。

高いところに行きゃあ行ったで、嫌なことあるんだよ。

5万も取ってこれかよって。(笑)

文句言やあ、どこ行ったって文句になっちゃう。

文句言ってるあんた、幸せですかって言いたい。

文句言ってる間、いっぱい自分が不幸だろうって。

それから、言われてる人も不幸なんだよ。

大概のことは我慢しな。

で、我慢してりゃ済む。

ただ、我慢してると自分がつぶれるぞ。

だから、それを我慢するんじゃなくて、ハッと寝技で除けて笑い話にするぐらいのことができたら、その人たち楽しく生きられるよ。

人間てね、会う人、会う人に得させる人と、損させる人がいるんだよ。

でな、いつも損ばかりかけてる人生って必ず自分に返ってくる。

けっきょく損する。

だけど、自分が会う人、会う人に得させてると、必ず自分にいいもんが回ってくる。

『幸福力』マキノ出版

何か嫌なことがあったとき、それを笑い話にできる人は、「粋(いき)な人」。

誰もが目を三角にして怒り出しそうなときにも、ユーモアで場をなごませる。

「粋な人」には、余裕がある。

「人生とはアップで見ると悲劇だが、ロングで見ると喜劇である 」と、チャップリンは言った。

怒り心頭に発したことも、眠れぬほど嫌だったことも、時が過ぎてしまえば、笑い話になる。

ユーモアのセンスを磨き、会う人会う人を楽しませる人でありたい。