悪性腫瘍だとわかった後の話
紹介された病院で治療を始めるまでの検査をしなければならない。
日に日に大きくなる脇の癌(リンパ節転移)に恐怖しかなく、大事な仕事があったけど、上司に相談して仕事を休んで検査を進めさせていただいた。
仕事を優先させて治療に向けての検査日を調整していたら検査の日が先に延びてしまうという状況は兎に角恐怖しかない。
だって、脇が痛くてすぐにでも手術して取ってほしい気持ちを医師に伝えたけど、タイプを調べないと治療できない。
取ればいいというものではないのだと言われた。(今となってはとても理解できる)
そして検査の結果、治療方針が決まったとき、毎週抗がん剤治療で休むとなると上司以外の職場の方にも治療のことを伝えなければならない。
ただ、この時の私には、病気のことを誰にでも言えることではなかった。
上司や仕事上関わる中で伝えておいたが方が良いと思う最小限の方にしか病気のことを伝えられなかった。
癌になってわっかたけど、癌のタイプや、癌になった場所によってなど人それぞれ治療も状況も異なる。
職場で最小限の人にしか伝えなかった理由は、癌治療について中々理解しづらいのではないかと感じたから。
理解してもらうって難しいと思ったから職場でも最小限の方にしか病気のことを言えなかった。
職場で病気のことを伝えた方は、その後も普段通り接し、そっとサポートしてくださるという対応をしてくださった。
そのような対応に感謝し、そして私もそういう人になりたいと思いました。
特に上司の方は病気への理解があって、治療が始まってからも仕事より治療を優先させてくださいという方針で、
急な治療日程でも、医師が立てた計画通りに治療をすすめられた。
また、抗がん剤の辛さも、仕事をしていた方が気を紛らわせるということや生活のために働きたいという私の気持ちを上司は受け入れてくださった。
上司からの言葉で、
「そもそも癌になった細胞は自分の細胞で、同じ癌でも人それぞれ違うんだから、同じ病気の人をネットで見つけても同じとは限らない。だから担当してくださった病院の先生を信じて相談しながら治療を進めるとよい。しかも今は新薬がどんどん出ている。数年前に同じ病気にかかっていたらまた違ったかもしれない。今だから助かる治療ができる。治療を優先させて、休暇など利用しながらくれぐれも無理はしないように。」と教えてくださった。
癌にならないことが一番だけど、私が癌になったタイミングとしては、治療をするために恵まれた環境でした。
病気でも働ける。
更に相談や不安な気持ちに理解ある上司や同僚がいる職場に感謝。