こんにちは。

親業訓練インストラクターの甲斐恵美です。

 

子どもの辛い気持ちのサインに気づいた時、子どもがぽろっと気持ちを打ち明けた時に、子どもの気持ちを聞くことができますか?

 

聞くために、なんで準備が必要なんでしょう?

 

 

「あ~話すんじゃなかった」と思ったら、もう相談しなくなる

 

みなさんは、誰かに相談した時、話を聞いてもらった時に、「あ~話すんじゃなかった」と思ったことはありませんか?

 

子どもが「クラスの子がいじわるする・・・」なんて、ぽろっと言ったとき

 

「おまえも何かしたんじゃないの?!」

 

「ハッキリやめてって言いなさい!」

 

「そんなこと気にしないで他の子と遊んだら?!」

 

「いつから?」「相手は誰なの?」「どんな子?」「先生には言ったの?」

 

親はついこんな風に言ってしまうかもしれません。

 

でも、言われた子どもはどうでしょう?!

 

 何もしてないのに、決めつけないで!

 

 ハッキリ言えないから困ってるのに・・・

 

 気にしないですむならしたいのに・・・

 

 もーしつこく聞かないで!

 

そして、「あ~話すんじゃなかった・・・」

 

そう思った相手に、また相談しますか?

 

それでも分かってほしい相手、子どもにとっては「親」なら、あきらめずに何度もチャレンジするかも知れませんね?!

 

それでも、毎回同じような対応をされたら?

 

「どーせ分かってもらえない」って、それからは自分の気持ちを話すことをやめてしまうかもしれません・・・

 

一番分かってほしい人に分かってもらえないって、辛い上にもう一度辛い思いをさせる二次被害を与えることになってしまうでしょう。

 

親の他に分かってくれる人を見つけて、例えば先生や友だち、電話相談にでも相談できればいいけれど、できないと辛さを一人で抱えたまま「がまんする」ことになってしまう危険があります。

 

「がまんする」ということは、強い心をもった良いことのように聞こえますが、いじめられている時はやってはいけないことです。

 

「いじめ」は、その人が「安心して自分らしく生きる権利」を奪うものです。

 

それを「がまんする」ことは、自分の「安心して自分らしく生きる権利」を守ることにはならないからです。

 

言いかえれば、自分も自分をいじめていることになってしまいます。

 

その状況が続く危険性は、悲しいニュースなどで知っていますね。

 

子どもたちには、心が「怖さ」「辛さ」で固まって何にも感じなくなってしまわないように、出来るだけ早く相談しようと勧めています。

 

だから、子どもが親に相談した時に、

 

「あ~話すんじゃなかった」とがっかりさせるのではなく、

 

「また嫌なことがあったら、親に聞いてもらおう♪」

 

と思えるように、子どもの気持ちを理解してあげられる、子どもが自分で気持ちを整理するのを助ける話の「聞き方」を学んで、練習をして準備しておくことが、本当に大切なんです。