お元気ですか!夏バテしてませんかー!

ぼくはもうバテバテです、、


ついにアウトサイダーリリースされました。

この夏にぴったりな爽やか!!!だけじゃない曲だよ。


今回はアウトサイダーの楽曲解説をします。

どんなお話なのか、


楽曲解説って曲への感性を狭めてしまうようで億劫なのですがこういう捉え方もあるよってことで読んでみてください! 

あなたが最初に聴いて浮かんだ景色がなによりの正解だからね、



まず初めに、

この曲を聴いて気づいた人もちらほらいたんだけど実は前作の5th demo「yes」に収録されている『ファム・ファタール』という曲から続いた物語なんです。



↓↓↓ファム・ファタールの歌詞↓↓↓



良い曲なのよこれがまた

一応ざっくり解説すると、


ファム・ファタール 

盲目な僕と 月という名の君。


夏目漱石がアイラブユーを月が綺麗と訳してその返事を

「死んでもいいわ。」と和訳した。


二人の恋は永遠ではなく線香花火のように脆く、魔法なんて信じていないはずなのにそれに頼るしかない魔法にかかる僕。


アウトサイダー 

魔法にかかったままの火花とどこにもいない月

「もう二度と会えないの。」と言われても信じきることが出来ない。




『走り出した僕は未だ夏を好きになれないんだ』

主人公は虚しく暑苦しいこの季節を好きになれない。

その理由は何故か





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ずっと好きだった君と年に一度の夏祭りに行く約束をした。そういうのわからなさすぎて友人に何回も何回も相談して誘ったら案外すんなり行ってもらえるみたい。他人事だな…



柄にもなく天気予報にかじりつく。

日が近くなるにつれて天気予報士のことどんどん信じてしまう。

頼む。この日に気持ちを伝えるんだ、大事な日なんだから晴れろ!と意気込んで


迎えた当日は晴天。

なにからなにまで都合が良すぎて怖い。

勝手にドキドキしながら支度をして駅まで自転車を走らせた。




自転車に乗っている時に改めて

なにを以て君のこと追いかけてしまうのかを考えた。


考えてもわからない。これといった理由がない。

ただ振り返った汗ばんだ笑顔はびっくりするぐらい眩しくて。

あぁこれ本当に青春みたいだなーって見惚れているだけのだらだら、なにもできない自分が嫌だった、

だからこそこの約束はチャンス!うーん、ピンチか、、

いやチャンスでしょう!!




駅に着いて5分、定刻通りに来てくれる満員電車に乗り込む。

当たり前のように座れないからドアの近くで立ち回りを考える。考えれば考えるほど何もできない気がしてくる。

同時にドキドキは加速するばかり。

なんて考えていたら一瞬で隣街の駅に着いた。

あれ、こんなに近かったっけ… 





集合場所は神社の入口の前にした。

わかりやすい方がいいかなって。

待ち合わせには少し遅れて行くタイプ(間に合わないだけだけど…)今回ばかりは10分前に着いた。

友達、カップル、家族連れ、賑わっている。


今からここを歩くんだから傍から見たらカップルに見えちゃうのかな、なんてこの期に及んでまだ余計なこと考える自分がいる。











あ、いた。







髪型変わってるから一瞬わからなかったけど絶対にそうだ。



見つけちゃった、思い描いてた夏のドラマみたいな浴衣姿ではない。

でもラフな格好も似合ってる、可愛い。




声掛けなきゃなんだけどこんなことにすら勇気が出ない。





すぅーっと落ち着いて深呼吸して話しかけた。

声震えていたかも、



真っ黒な髪の毛が揺れて目が合った。

振り向き方が素敵すぎて夏の夜のためにあるんじゃないかと歌詞が書けそう。



当たり障りのない会話をしてそのまま僕たちは鳥居をくぐって夏祭りに混じった。

いつもだったら屋台の焼きそば美味しそう…とか思うのにそもそも食欲が湧かない。

何話していいかも分からないし向こうも緊張しているのが伝わってくる。




「好きです」






言うなら今しかない。

なんて答えるかな、この後一緒にいてくれないし帰っちゃうかな。

終わらないでほしいな。

ただ同じ気持ちだったら嬉しいな。






「バン!!!!」

会話と屋台の賑やかな音をかき消す、爆発音。

人々の視線は完全にその音の方向へ。

もちろん僕達も。

あれ、もう19時か。







視線を戻せばそこに君はいない。












君はもう生きていない。





僕は君のことを忘れられないまま生きていて。




本当は思い出したくなかったんだよ



あんなに晴れたのに向日葵の背が低かったこと、

アスファルトの上にキラキラを光らせた君、

流れた噂は僕を苦しめる。




きっと誰もが楽しんだり悔しくなったり、

突き動くような感情が夏を表してくれるような時に

僕はただ虚しくいることしかできない。




そんな火花のお話でした。

長々と読んでくれてありがとうございました。