減量トン蔵 星訪迷走錄 その四
減量トン蔵、2か月も前の記憶がかなり怪しい。。。
今回の旅、事当初の計画では大切な秘跡(おい、何の宗教だい)に与る予定だった。
が、出発の一か月半ほど前に諸事情によりそれが延期となってしまった。
しかし航空券もホテルも春の旅以前から購入していたので
取りやめにすることなどできなかったので複雑な気持ちであったことも確かである。
人生は山も谷も花園も底なし沼もいろいろあって、それを乗り越え、糧とする旅のような物ではないか?
どの様な状況であっても楽しまなくては損である、よって今迄とは異なる角度から
ありがたい教えを求める旅にしようと星の国へとやって来た
どんな高僧名僧でもお腹の虫は鳴く。
修業の身の上である我らならなおのこと、黙って耐えられるのはハム・チュウ戒だけなので
さっそくトン蔵とプン・御嬢は『目指せ一日三食チキンライス』の修行に出た。
初鶏飯
ラッフルズホテルのすぐ近く、鶏飯屋がひしめく一角。
モモ肉と、
胸肉。
モモ肉の方が好きなのだがどちらもあるのなら両方頼まなくてはつまらない。
胸もとても柔らかくてジューシー頼んでよかった~~
あ~~~美味しかった、ごちそう様です。
でもちょっと何か物足りなかったのでお宿近くのフードコートへ寄ってみた。
おおお~~ 安心安全なハラルマーク付き
こちらは2人で半分こ。
世は満足じゃ~~~、とお腹がいっぱいで睡魔に襲われ朦朧として一日目終了。
二日目、路銀と相談の結果、朝ごはんはお宿でいただくことにした。
お昼はちょいとお出かけし、待ちに待った晩御飯。
吊るされた鶏ちゃん、まっこと良い眺めじゃ
鶏のスープにキャベツが入っている、これぞ王道
小さくて中身まで確認できないけれどカンクンの上のお椀がスープ。
とりとりおいひ~~~
と、ここまでは大変な満足であった。
店のおじちゃんがレシートを折って持ってあらわれ合計金額だけ見せてきたので
何にも躊躇うことなく払ったのだが、
宿屋に帰って一日の帳簿付けで気が付いた。
10ドルも余計に払わされていたではないか~~~
その場で気が付かなかったトン蔵も大バカ者ではあるが
安い鶏飯屋でそんな高額なチャージ代あろうはずかない。
いわゆる『ボラれた』のだ
食後フレンドリーに話しかけてきて楽しく会話してきて、
いいおじちゃんを演じていたのかと思うと非常に悔しく、
翌日レシートとテーブルの写真と写しておいたメニューの写真も見せて抗議に行こうと
鼻息を荒くしたのだった
だが、「トン蔵よ、怒りに任せた行いは良い結果は生まないぞ」と
高い所から涼しく響く声が下りてきたので、
10ドルはお勉強代として(泣く泣く)家庭教師に払ったことにした。
とても美味しい店だったのに本当に残念、と今でもねちっこく心の奥底では尾を引いている
三日目の朝ごはんはあのフードコートへ。
Sサイズの鶏飯とダンブリングスープを二人で分ける。
やっぱり、ハラルマークがあれば心は落ち着くし、
美味しいさ倍増
昨夜の店はなかったのかも
巨大な餃子のようなダンブリングが5つ
見た目に反してお腹がいっぱいになったよ。
お昼ご飯はUSSの中のフードコート。
前もってネットで入場券を買っておいて、それに付随してくるフードコート割引券を使ったので
飲み物代くらい助かった。
部分的に大きくすると美味しそうだと思うのはトン蔵だけかな~
暑く熱いお日さまの下で遊んだのでどがカラカラ。
お宿近くのコンビニでお水の大きいペットボトルを買おうと思ったらもっといいモノ発見
海南鶏飯、日本の同系列のコンビニでも観たことはあるが
天と地、月とスッポン以上の差がある。
コンビニなのに美味しいです
バターチキンビリヤニも美味しかったので大きくしてあげます~
コンビニご飯が夕食になりましたとさ。。。
この日は三食鶏飯のミッション遂行~~
四日目、お宿でご飯にしてからお出かけ。
帰ってきて夕食にまたあのフードコートへ。
ローマイカイ、糯米の鶏ちゃん。まあ一応チキンライスに当てはまるよね
ハラールなぺいとん様は絶対にこれ
だが、プン・御嬢は「時には豚ちゃんが食べたいです~」と
叉焼の乗った麺。
豚さんねぇ…食生活は習慣ゆえ食べなくなるとまるで異界の食物のように思えてしまう
「好き嫌いせずなんでも食べましょうと昔は仰っていたのに
トン蔵様も変わられましたね~」そう呟かれた。
毎日三食海南鶏飯の修業はなかなか成就できないがトン蔵には世界に通じる呪文(?)がある。
そう、「アッサラームアライクム」、この言葉と笑顔で新しい人間関係が築けるのだ。
フードコートのハラールな鶏飯屋さんには夕方からムスリマのお母さんが出ているので
おお、我が友、我が姉妹、というわけで声をかけてみた。
「おや~、トン蔵様は見かけとずいぶん違って私のお仲間ですか
じぱんぐからおいでになったという姉妹はトン蔵様が初めてですよ~~」
こうして一緒に写真に納まったり数日後の再会を約束して
より一層美味しく楽しい鶏飯ライフの修業道が見えてきたのであった。
わたくしにアジアへの道を示してくれたシンガポール。
ここはゲートウェイ、そして人生のハブ空港なのかもしれない。