「これで入学式を終わります。」
そのアナウンスが聞こえてくる
「あっ・・・私、寝てた・・・」
「晴香、ほらあいついないよ!!」
理解できない。
「あいつ?」
「そう、あ・い・つ!!不良男子よっ」
「あ~、うん、確かに。って何で?」
「そ・・・それは・・・・まぁ、性格はどうだか知らないけどさ、顔はイケメンなんだって」
この面食い女め。
私は結構、男嫌いだったりする。
「うん。けっこう かっこよかったよ?」
「え。やっぱりさっき会ったんだ!!いいな~」
悲しい瞳をしていたけど。
教室につくと、そこは楽園のようなものだった。
男子は好き勝手はしゃぎ、それに1部の女子は一緒のようにして、
さすが、私立学校。
ここは中学校からのエスカレーター式な学校なわけである。
『私立』って響きは、かしこいんじゃないかという風のうわさであるが、
ここは、頭が悪い。偏差値でいうと30以下ぐらい。
私は、すぐ近くにある公立の中学校に通う予定だったが、ガラがあまりにも悪いということで急遽、
ここにした。
ここはどんなにアホでも受かる。つまり、ダレでも受かる。
でも制服はとっても可愛いから何ともいえない。
私はその中でも一番を取りたいという気持ちがあるが、
梨乃には負ける。
「梨乃~私、窓際席だよ」
「いいな~、私一番前。最悪」
梨乃はドアのほうに振り返った。
そして私に耳打ちする。
「きた」
私も振り返ると
チャラい友達とあの人が来た。
顔は綺麗なのに、どうして・・・
「やっば、イケメン」
梨乃は即オチらしい。
友だちと笑ってるけど
目が笑ってない。
そう感じる。
「起立」
HRが始まった。
私は横をちらちらと見る。
その人は、机の下でケータイをいじっていた。
彼女でもいるのかな・・・
てか、何で気にしてんの!!
「じゃあ、今から記入物を配る。今から書くように」
不良男子は一方にケータイを閉じない。
「おい、チビ、書くもんかせ」
へ??
私は無視をした。
何か、今、不良男子、しゃべったね・・・
独り言??!
怖い~
「貸せよ」
え。私に言ってるの??
「わかったよ・・・はい。」
私は恐る恐る、震える手を不良男子の手に置いた。
怖い。
「あの・・・返さなくていい・・・です」
私はホームルームが終わると同時に教室から逃げた。
さっき、絶対、私の震動気づかれた。
でも 怖かったもん。
悲しい瞳して笑ってる姿が。
反発くらったら何されるか分からない。
震える手を首に当てた。
