5月22日
いよいよ入院の日☆
今度戻ってくるときは、もう子宮のない私なんだわ・・・
なんて感傷にひたりながら家を出る。
猫たちともしばらくのお別れ。
今回は個室ではなく、大部屋への入院にした。
だってだって、保険おりないし・・・(´Д⊂
結構長めな入院になるみたいだし・・・(-公- ;)
4人部屋に入ったんだけど、なんと超いい眺め!!
ガンセンターは広大な公園を見下ろすようにして、少し高台に建っている。
病室の窓から見えるのは、緑の木々・湖・お花。
いや~~~キレイ!
いい部屋!
なんかうれしい。
前回の入院時、部屋からはゴミゴミ工事現場しか見えなかった。
しかも部屋も薄暗く、昼間でも電気をつけないといけなかった。
今回の部屋、光もいっぱいで気持ちいい
ルンルンな気分になる♪
窓の外には広めなテラスがついていた。
こりゃ、テラスで読書なんてしたらさぞかし気持ちいいだろうと思ったら・・・
窓は開くんだけど、ガッチリ固められた網戸があり、テラスには出られない。
部屋以外でも、屋外に出られる場所がない。
各階にはラウンジがあり、テラスもついているんだけど、出られない。
屋上もない。
屋外に出るには1階の玄関までいくしかない。
これって、、、やっぱり、自殺予防・・・?なのかな。
私でさえ、「死にたい」って考えが頭から離れなかった時期がある。
末期ガンや、進行していくガンと闘っている人にとってはなおさらだろう。
ちょっと胸がつまる・・・。
ガンセンターなので、当然入院されてる方々はみんなガンだ。
入院したのが婦人科病棟だったので、子宮ガン・乳ガンの人ばかりなのかな?って思ったけど、特にそうでもないみたい。
私と同じ部屋になった方は、ちょっと動くのも苦しそうで痛そうで、髪は抗がん剤の副作用ですでに抜けていた。
まだ若い人なのに。
もう一人のおばさんはとにかくずっと痛がっていて、聞いていて辛かった。
痛い、痛い、って吐息のように繰り返して、何度も看護師さんを呼んで。
何度目かのコールの時、看護師さんと一緒に先生も来て、
「もっと強い痛み止めを使うこともできます。でもそれは麻薬です。
痛みは楽になりますが、はっきりとした意識は保てなくなるかもしれません・・・」
と言うような話をしていた。
おばさんは泣いていて、辛かった。。。
みんな、がんばれ!!
初日から食事制限が始まった。
お昼はおかゆ。つまんない。
それから下剤も開始。
今回の下剤はめちゃめちゃ苦い!そしてやっぱりすっごい効き目で、めちゃめちゃ出る出る・・・。
でも不思議と、オナカは全然痛くないんだよね。
おしっこするみたいに、水状のものが普通にジャーー!って出るだけ(汚いな)。
あの下剤、ちょっと家に欲しいなぁ~。
入院計画リストをもらったので、見ていたら怖くなった。
子宮摘出する!って決めてからは比較的落ち着いて、よし、取っちゃうぞ!みたいな感じで楽観的に過ごしてた私。
なぜか手術に対する恐怖心もほとんど感じず、まぁ大丈夫でしょう、みたいな感じだった。
ひょっとしたら怖すぎて、無意識に考えないよう、感じないようにしていたのかもしれないけれど。
手術当日の事・術後の過ごし方などなど詳しく読んでいくうちに、いきなり手術が現実になった。
あ、私、オナカ切るんだ・・・って。
それまではまだ本当、現実的じゃなかったんだよね。実感できなくて。
遠い話だと感じていたというか。
うぇ~~~怖い!
リストを見ると、
・手術当日:ベッド上で絶対安静で寝るのみ(枕も禁止)
・術後1日目:ベッドを30度まで傾け、寝るのみ
・術後2日目:ベッドを90度まで傾け、座る
・術後3日目:ベッドに腰かけ、座る
・術後4日目:起立する
そ、そんなに回復に時間をかけるんだ!?
開腹手術は生まれて初めてなのでどのぐらい大変なのかは全くわからないのだけど、立ったり動いたりぐらいはすぐにできるのかと思ってた。。。
そして術後4日目まで、点滴・脊髄から麻酔を入れっぱなし・カテーテル・膣ドレーン・足にポンプ。
麻酔の、背中から脊髄まで管をいれるっていう事自体が、聞いただけでもう痛い。
膣ドレーンってのも、何だかわからないけど恐ろしそうだ。
点滴・カテーテルは、前回の入院でめちゃめちゃ不快で痛かったイヤな想い出がある。
足のポンプというのは、静脈瘤予防に足に機械をつけて、血液を循環させるらしい。
なんかかなり大事じゃん!!
「手術して取っちゃうよ~~」なんて軽く言ってる場合じゃないじゃん!
真っ青になって思わずガタガタ震える私。
ありゃ、なんか超怖い!!
や、やめたい・・・。
2日目の夕方、ダンナと母の3人で、N先生から手術の説明を受けた。
N先生は相変わらず、優しいゆっくりとした口調で、これまでの経緯、手術方法、術後の療養について詳しく説明してくれた。
ダンナは目をウルウルさせて唇をつきだして、怒られた小学生みたいな顔になって話を聞いていた。
その顔を見てたら私も泣きそうになってこまった。
そんな私達夫婦に代わって、母はパワフルに先生を質問攻め。
本当に絶対大丈夫なんですか、これで絶対再発はしないんですか、絶対助かるんですかって、先生を困らせる。
「絶対という言葉は使えません。医療に絶対はありません。
でも、娘さんはまず大丈夫だと思います。大丈夫であるように、最善の努力をつくします。
ぼく達を信用してください。」
先生かっこいー!
今回、ガンセンターに転院するにあたり、前回の手術で切り取った私のお肉(病理)が、総合病院からガンセンターへ譲渡された。そしてガンセンターにて再度検査された。
なんとなく、
「前病院の診断は間違いでした。問題ありません。」
って言われたらいいなぁ・・・って薄く期待していたんだけど、当然そんな都合の良い展開になるわけもなく。
だけど、ここに来てようやく、私のガンがどのぐらいまで成長していたのかを知ることができた。
浸潤はなんと1mm。
ステージ1a期といえ、本当に浸潤してすぐだったみたい。
「浸潤した以上は卵巣への転移が心配ですので、普通は一つだけ残して摘出するのですが、1a期とは言えまだこの大きさですので、卵巣は二つとも残していいと思います。リンパ節も、取らずにすむのではないかと思います。
肉眼で見てみて、おかしいと思うものがあれば取りますが。」
そこまで聞いて、母が先生を止める。
「でも、でも、卵巣を残すなんて、心配です。。。リンパ節だって、肉眼ではわからなくても、開けてみたらガン細胞がある場合だってあるわけでしょう?
残しても大丈夫なんですか?」
「確かに、100%絶対、卵巣へ転移しないとか、リンパ節にがん細胞がないとは言えません。
お母さんの言うとおり、あるかもしれない。
でもね、天秤にかけましょう。
卵巣とリンパ節については、摘出した後のデメリットが大変に大きいんです。それこそ、これまでと同じ生活は送れなくなるかもしれない。
もちろん、ガンがもっと進行していたのであれば、残しておくデメリットのほうが大きくなりますので摘出します。
でも、娘さんの今の状態では、残しておいて起こるかもしれないデメリットよりも、摘出した後に起こる、後遺症のデメリットのほうが大きいと思うんです。」
私は超納得。
なのに母はそう聞いてもちょっと不安そう。なんでじゃ。
とって後遺症に苦しむほうがいいんかい!という気分になる。
でも、ガンよりはいいっていう思いなのかな。
「最終確認です。
さきほども言ったように、あなたのガンは大変小さく、今すぐに子宮を摘出しなければ命にかかわる、というわけではありません。
摘出しなければもちろん再発の危険はありますが、再発しない可能性のほうが高いです。
ただ、円錐切除をした部分よりもっと奥に、飛び島のようにガン細胞がある場合もあります。
それは摘出しなければ発見できません。
手術をしてもいいですか?」
や、やめたい!!!
手術なんてしたくない!!
一瞬、その考えが私をすごい勢いで揺さぶった。
やめるって言って、おうちに帰りたい。
何にもなかったように、元の生活に戻りたい。
でも、口から出てきたのは「お願いします」の一言だった。
ダンナは唇をつきだしたまま、目をギュっとつむってしばらく開けなかった。
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