以前こちらのブログで、ご紹介させていただきました、
ツル茶んの創業当時からのお客様で、
当店のロゴマ-ク{ピエロのマ-ク}などのデザインを
初代が考案する時期にも立ち会われ、祖父の親友のひとりでもあられた
長崎鼈甲界の重鎮、Kさんが亡くなられました。
101才の「大往生」であったそうです。
特に苦しまれる事もなく
看護婦さんと談笑中、ふっと逝かれたとご遺族の方からお聞きしました。
戦前、戦後とながきに渡り、長崎の活性化にご尽力され、私など若造を相手にいろんな事を、
教えてくださいました。
当店の創業当時、そう81年程前、まだ思案橋が橋として存在し、当店の前を鉄道馬車が走っていた等の
お話、戦後の長崎の混乱期のお話、宮内庁ご用達の正倉院宝物殿の鼈甲細工の鑑定、修復、
また、明治時代の長崎の鼈甲細工のおもしろいエピソ-ド、
85才を過ぎられてから、サボテンの研究、採集のため、南米各地を周れたこと、等等
そして、いつも最後は「奥さんはお元気か、大切にしなさいよ」としめくくられてたものでした。
その、飄々としたたたずまいに慈愛に満ちたお言葉、やさしいまなざし等、本当に私の理想の先輩であられました。
昨年、小泉首相より百寿のおいわいを頂き、ともに喜ばしていただいたばかりだったのに。
私がおいとまする際、玄関までお見送りいただき、右手を上げてにっこりと微笑まれたあのお姿が
なつかしくも悲しく思い出されます。
最後にお顔を拝見した時にはあふれてくる涙をどうしても止めることができませんでした。
Kさん、おつかれさまでした。 ご冥福をお祈りいたします。
PS、こういうごく私的な思いをこのブログ上に留めるのはどうかとも思いましたが、
以前Kさんをご紹介したこともあり、その偉業をもう一度思い起こし、ここに
書きこむ事としました。合掌