クラシックと云う勿れ10 | 音楽って素敵 ₍₍¶(ू⁄›˅̮‹ू∖)⁋₎₎ ♪♬

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クラシック音楽のコンサートなどなど拙い文章ですが、気侭に綴っています♪

今宵の一枚は、

まだ出たばかりの新譜




ブラームス:
(1)交響曲第3番 ヘ長調 Op.90(1883)
(2)交響曲第4番 ホ短調 Op.98(1885)

【演奏】
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

【録音】
2021年4月
ゲヴァントハイス(ライプツィヒ)

エグゼクティヴ・プロデューサー:ルノー・ロランジェ(A&Rマネージャー:ケイト・ロケット)
レコーディング・プロデューサー、エディティング&ミキシング:ベルンハルト・ギュトラー
レコーディング・エンジニア:ルネ・メラー(Teldex)

  一昨年・昨年と交響曲第1番、第2番と出した来た矢先にコロナ禍となり、ブロムシュテットによる交響曲全集は完成するのか気掛かりでしたが、昨年4月に無事に録音出来て、今日販売に至り、本当に良かったと思います。
  全集化にあたり、1番と2番には悲劇的序曲と大学祝典序曲が組み合わせされ、そうなるとブラームスの他の有名な管弦楽曲となるハイドンの主題となる変奏曲にも期待していたのですが、残念ながら今回の全集には3番と4番を組み合わせたことで、こちらは期待出来ず残念。
  但し、ハイドンの主題による変奏曲は、DECCAから配信やダウンロード音源で同じゲヴァントハウス管弦楽団を指揮したライブ音源として交響曲第3番との組み合わせで聴くことは出来るので興味ある方は是非聴いてみてください。
  さて今回の録音は、同じゲヴァントハウス管弦楽団を指揮した第4番は、DECCAから出ており、そちらも名演だと思いますが(ゲヴァントハウス就任当時の録音)、今回収録された演奏は、1927年7月生まれ御歳94歳(録音時には93歳)のブロムシュテットの指揮者キャリアの総決算と言うべき演奏。
  歳を重ねる毎に純化しているブロムシュテットらしく、また年齢を感じさせない若々しさ(50代、60代の方が落ち着いた演奏に聴こえる)を感じさせる素晴らしい演奏。
  特に第4番は、N響と伝説的な名演を実際生で聴いたので、より感慨深く聴こえます。
  もちろん第3番も配信やダウンロード音源の15年くらい前の演奏と比較してもより深化しており、コロナ禍と言う限られた状況の中で、こうして録音で残せたことに感謝しかありません。
  特にブラームスの交響曲は、唯一のスタジオ録音のDECCAの第4番を覗けば、他の交響曲はライブ音源でそれぞれ違ったレーベルから出ていた関係もあり、やっとブロムシュテットのブラームス交響曲全集としてひとつのレーベルから同じ録音スタッフで全集化され本当に良かったと思います。
  但し、オーディオマニアからは、Pentatone Classicsからせっかく出たのにSACDでないのは不満の声もあるみたいですが、欧米では日本と比べSACDの普及率は低くコストや需要面を考えるとCDで十分(ハイレゾ音源は別にダウンロードで対応)とのことだと思います。
  木さん的には、Pentatone Classicsによるブラームス交響曲全曲聴いて感じたのが、音質的に低音を強調しがちな傾向にあり、実演で聴いたブロムシュテットとはちょっと違うなぁって気はします(個人的にはもう少しスッキリした低音の方がブロムシュテットの解釈意図を感じるような気がします)。
  実演のブロムシュテットならもっと木管楽器が浮き立って聴こえ、ブロムシュテットの純化した演奏解釈を堪能出来るのですが、このCDだと低音が際立ち過ぎて、木管楽器が低音に引っ張られ、埋没しがちなのが気になります(他のレーベルから出ているブロムシュテットとゲヴァントハウスは、ブロムシュテットの実演に近い音質なので、その点は残念…ハイレゾ音源だともしかしたら違って聴こえるかも)。