大阪フィルハーモニー交響楽団 《創立70周年記念》 第50回東京定期演奏会 | 音楽って素敵 ₍₍¶(ू⁄›˅̮‹ू∖)⁋₎₎ ♪♬

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クラシック音楽のコンサートなどなど拙い文章ですが、気侭に綴っています♪

<曲目>
ショスタコーヴィチ/交響曲第11番 ト短調 「1905年」作品103
ショスタコーヴィチ/交響曲第12番 ニ短調 「1917年」作品112

 

指揮:井上道義

コンサートマスター:崔 文洙(チェ・ムンス)

 

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井上道義ことミッチは、昨年大晦日、MUZAのシルベスターを聴いたばかりなので、そんな久しぶり感はないのですが、ミッチといえば「ショスタコーヴィチ」

ここ数年ミッチが情熱を傾けているショスタコを聴かずして、良いものだろうか??

しかもミッチが首席を務める大阪フィルハーモニー交響楽団を東京で聴ける機会は、滅多にないし…

これは聴くきゃないでしょ的なノリでチケットをGET

(夜のコンサートは地方からだと時間の関係上かなり厳しいのですが…これは聴かないと一生後悔すると思って…単なる言い訳です)

 

◆マエストロ井上道義より、今回の公演に寄せて◆
井上と大阪フィルとの契約は、2017年3月31日で終えます。
初めの一年の大事な時に、癌の影響でやるべき事が出来なかったのは心残りですが、この間私が刻もうとしたことがあります。大阪フィルを朝比奈ブルックナーのトラウマから解放し、他の三団体と比して、大阪という人懐こい個性ある街にふさわしい大オーケストラとして、明るいラテン系音楽を多く演奏していくこと。TV放映やCD録音を出来るだけ行う事。
大阪圏にあるホールの個性に似合った作品をそれぞれ演奏することです。

フェスティバルホールにはショスタコが似合います。
1905年日露戦争で帝政ロシア艦隊が打ち負かされ弱体化したとき「ロシア第一革命」が起こりました。
それを宏大な音楽的なシンフォニーとしたのが交響曲第11番。
第12番は、今から100年前「ロシア第二革命」と呼ばれたロシア革命。
ショスタコーヴィッチは若いときロシア革命を体感し、シンフォニーにしたのです。

宣伝用に利用されていた交響曲第5番「カクメイ」と違い、作曲者自らが名づけました。
今、多くのロシア人が「大きな、しかし間違った方向へ走った革命」と呼ぶ歴史の変わり目の作品を二つ並べることで、この素晴らしい作曲家の心の世界が皆さんの脳裏に刻まれると思います。
この演奏会にかける想いは誰にも負けない。お楽しみあれ。

(大阪フィルHPより)

 

大阪定期に際してのミッチのコメントですが、このことは東京公演にも当てはまり、ミッチが大フィルに賭ける情熱、そして大フィル首席として3月の定期を最後に去ることになる大フィルへの愛のメッセージが感じられます。

 

さて当日

人身事故の関係で電車が遅れ、ギリギリセーフで到着

席に着いたのが、開演1分前とかなりタイト。

 

そんな訳で息はゼイゼイ…

汗はだくだく(隣の方には申し訳ありません)

絶好のコンデションと言えない状態で聴く羽目に

(間に合わないよりはいいけど…)

 

やはり開演前は余裕をもってコンサートに臨みたいものです。

 

演奏の方は、先週、同公演を大阪定期で2回終え、その同一プログラムで東京への殴り込みをかけて来たミッチ大フィルの意気込みは、今日の演奏でも十分窺え、前半11番の静寂な部分から凶暴な部分への転換への凄まじい爆発力は、ミッチ大フィルならでは。

2015.6に聴いたカエターニ都響の11番は、静寂の中に佇む冷徹なままでの戦慄、その中潜む狂気をうまく表現した名演でしたが(都響の響きもカエターニの表現とあっていた)、ミッチ大フィルは、もっとストレートに怒りや哀しみの感情をぶつけ、音にそのまま共感し、慟哭するミッチ版「浪花節だよ人生は‼」的な演奏・。♪*+o

銃の乱射を模した箇所などの迫力もすごく

エンディングに向けての爆発した狂気と哀悼の音楽の巧みな対比など、お見事!!

終結部、イングリッシュ・ホルンが悲しげな旋律を奏でたあとにオケが全開し、鐘が打ち鳴らされ、音が止まった瞬間、時間が止まったのように思えた静寂とそのあとの訪れた歓喜のブラボーと拍手。

鳥肌立ちました( ;∀;)カンドーシタ

この曲だけで70分近い演奏。

聴いている方もすごい集中力を要したけど、演奏している側はもっと集中力と緊張感が強いられたんだろうな。

まるでこの曲でコンサートが終わったかのように会場も大いに盛り上がっていました( ̄∇ ̄ノノ"パチパチパチ!!

(この時点で8時20分近く、通常のコンサートならあと30分くらいで終わる)

 

 

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しかし、

この公演の恐ろしい(すごい)ところは、

この大曲のあと(通常は11番だけで十分メインプログラム)何と12番を演奏。

もうミッチに「オケ殺し‼」と叫びたくなるような無茶ぶり‼

11番と比較すると編成も少しコンパクト(ハープがなどが欠ける程度ですが)、演奏時間も40分ほど(十分長いけど…ドヴォルザークの交響曲1曲分)なのですが、第1楽章からテンションあげあげなこの曲は、正直11番よりオケ殺しの様に思えます。

しかも、休憩(20分)を挟んだと言え、11番の後ですから、オケの皆さんはさぞ大変だったと思います(しかも通算3回の公演)。

もちろんそれを統率するミッチの気合いと気力もスーパーマン級。

11番と比較すると作品の質が落ちるとマニアックなショスタコファンから言われる12番ですが、その恰好イイ音楽は、聴いていて実に気持ちがよいです。

個人的にはショスタコの交響曲で一番好きかも。

(やっと実演で聴け感無量)

音楽の描く場面もわかりやすく、まるで映画音楽のようなこの交響曲は、正にミッチ向き。

豪快に音楽を束ね、その半端ない推進力には、息をつく暇もないほど。

祝典序曲の終結部のような壮麗なフィナーレなど、ミッチ大フィルの面目躍如でした♩¨̮⑅*♡

(12番は、事前に「クラシック音楽館」でN響とのライブ収録を観たのですが、オケの緻密さでは、さすがにN響は格上ですが、ミッチの熱さをストレートに表現したところは、大フィルに軍配が上がります。N響の方もできれば実演で聴きたかったぁ)

 

さすがに大曲2曲を阿修羅の如く、演奏し続けた大フィルに疵や荒さはありましたが(時折、阿鼻叫喚する金管の荒々しさが、往年のロシアのオケを感じさせ、逆にそれは良かった)、それを上回る情熱、朝比奈さんのころから培った来た大フィルのここぞいう時の馬鹿力(誉め言葉です)のすごさに、大フィルの爆演恐るべしと驚嘆させられました(๑°ㅁ°๑)‼

やっぱり大フィルは、浪花のスーパーオケでした♪

 

 

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両曲とも、近年、ショスタコの演奏に命を懸けたミッチならではの、深い表現とそれに応えた大フィルの力演に感無量( ・_・̥̥̥ )

またミッチの指揮姿は、本当に恰好がイイ(*b'v・)b+。

長身でスマート、ダンディなミッチ。

彼ほど燕尾服が似合う男性いないのでは⁉

そんな熟年ダンディさんは、ミッチ以外だと、草刈正雄さんしか思い浮かびません(笑)

(-ω-;)ウーン

どちらも濃いなぁ()

 

終演後は帰りの新幹線の関係で、拍手もそぞろに席を立ちダッシュで駅へ(9時20分くらいでした)ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ

ミッチのスピーチ(聴衆及び大フィルの賛辞、あとCD買ってね…みたいな内容だったような)が、ホール内からのスピーカーから流れているの聴きながら足早に東京芸筒劇場を後にしましたβyё βyё….(ε`*)♪

 

2017.2.22(WED)

19:00

東京芸術劇場大ホール

 

時間に余裕がないと心も忙しくなり、コンサートの余韻云々でなくなるのが、素晴らしかった分、余計残念(反省)。

 

しかし、これだけの重厚なプログラムと熱演。

あとミッチのセクシーさに

(* ̄ii ̄)ハナジブォォォ