壮絶!!冬の只見線に乗ってみた!!後編 | もこ太郎の平成阿房列車

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私が行った鉄道の旅をレポートさせて頂いています!
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しばらく私は白銀の車窓を、のんびり楽しんでいました。







小出を出発して40分程経過した頃です。


柿ノ木駅までもう少し、というところで…












一瞬の小さな振動の直後、列車は雪原の真っ只中で急停車!!!






もともとゆっくり進んでいた為、急ブレーキの衝動は少なかった。


しかしいったい何が起こったのだろう?

ただならぬ様相で、すぐに車内放送が入る!!!



















「ただ今、この列車が線路内の倒木を踏んだ為、緊急停車致しました。


 安全確認作業を行いますので、この列車、しばらく運転を見合わせます。


 お急ぎのところ大変申し訳ございません。」










窓から覗いてみると、雪で覆われた雑木林から、確かに一本の木が線路に向かって倒れている…


雪の重みに耐え切れず、折れてしまったのであろう。


これを踏んでしまったわけか。


とんだ災難にあってしまった…











こんな豪雪の中を走っているのだ、どんなアクシデントが起きてもおかしくないだろう。


脱線しなかっただけでも、不幸中の幸いだ。




しかし、今後この列車はちゃんと動いてくれるのか?


はたして、只見までたどり着けるのか?

もしかして、ここからバスに乗り換えて移動なんて羽目に合わないだろうか?


はたまた小出へとんぼ返り、なんてこともないだろうか?

不安は募るばかりだ。






若い車掌が、数少ない乗客一人ひとりに事情を説明している。




私の真横のシートに座っていた、威勢の良い年配の男性が


「こんなの、みんな列車から降りて力を合わせりゃ引っこ抜けんだろう!?」


と車掌につっかかる。



いやいやお父さん、お父さんの子供の頃は実際そんな事できたかもしれないが、

今は乗客の安全が最優先の時代。そうはいきませんのですぜ…


雪も深そうだし、このまま列車から降りるのはかなり危険を伴いますよ…


お父さんの気持ちもわかるけど、ここはおとなしく待ってみましょうよ。





乗客の中には、只見からバスに乗り換えて、会津若松方面へ抜けようとしていた旅人もいた。


車掌も、旅人のその要望に応えるべく必死に弁解している。












動かない景色を眺め続けること、およそ1時間。


ようやく保線員の姿が現れた。












保線員と運転手は、車両の下に潜り込んだ倒木を、のこぎりで切りおとす作業を始めた。




この大雪の中、彼らも必至だ。












約10分程で、倒木は全て線路の外へ切り出された。






「ごくろうさ~ん、ありがとう~!!」


先ほどの初老の男性も、車内から窓を開け、作業に取り組んでいた保線員と運転手にねぎらいの言葉を掛ける。








しばらくして、車内放送が入った。






「大変お待たせいたしました。車両の安全の確認が取れましたので、運転再開致します!」






列車はディーゼルエンジンをフル稼働させ、再び只見に向かってゆっくり動き出した!!








その瞬間、拍手喝采が起こった!!


…私の心の中だけで…






ここで、少し前面展望かぶりついてみた。










レールが完全に雪に覆われていて見えないじゃないか!?


こんな中をこの列車は走っているのか!?


にわかに信じがたい光景であった。








約1時間半の遅れを伴い、柿ノ木の隣の駅、大白川(おおしらかわ)駅を出発。




次はいよいよ終点の只見だ。








しかし、只見線はここからが長い。




新潟と福島の県境を遮る、難所の六十里越峠を長大なトンネルによって抜ける。


その全長はゆうに6000mを超える。




長い時間をかけて六十里越トンネルと抜けると、すぐさま続けて田子倉トンネルを抜けなければならない。


そのトンネルに突入したところに、廃駅となった田子倉駅跡が存在する。


列車が駅跡に差し掛かった瞬間、カメラを構える!


そして!!










何が何だか訳の分からない写真が撮れてしまいました。


(こんな写真載せるなよ、俺…)








田子倉駅の廃止により、只見駅 - 大白川駅間の駅間距離(20.8km=営業キロ)がJR東日本管内の在来線で最長となってしまったようです。




大白川から30分掛けて、ようやく隣の、そして終点の只見駅に到着。










ここまでいろいろあったけど、何とかたどり着いた只見駅。




しかし、ここでゆっくりもしていられない。






定刻通り只見に到着していれば、小出への折り返し列車の発車まで1時間以上の余裕がありました。


予定ではその1時間余りでゆっくり只見駅の見学をしたかった。


名物の、完全手動の転車台も間近で見たかった。




10分の遅れだけなら痛くもかゆくもなかったのだが、1時間半の遅れでは、列車もすぐに折り返さなければならない。


只見駅での滞在時間は僅か5分程度!!




私が只見駅で行えたことは、ホーム上から数枚の写真を撮影することだけでした…






















広大な雪原の中に、ぽつんと佇む小さなホーム。


今回の旅では、只見駅の印象はその程度しか残りませんでした(涙)。






小出行きの車両から、私は必ずまたここに訪れることを約束して、只見駅を後にするのでした…










それにしても、今回の旅ではまさに壮絶な雪国の生活を思い知らされたように思います。


雪のめったに降らない土地に生まれ育った私には、今回起きた出来事すべてが驚きでした!


これに懲りずに、また雪国への旅を敢行したいです!!




さっそく、また明日にでも18きっぷで北に行ってこようかな~?(爆)














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