◆◇◆ 金木犀の花咲くころ ◆◇◆
金木犀の花咲く頃
わたしはまだまだ未熟でした
当たり前の毎日が、当たり前のように続くものだと信じてた
朝おきれば、そこに温かい食事があって
あなたの優しい挨拶と笑顔があって
一緒にテレビを見たり、お風呂に入ったり
他愛もない会話を続けていくものだと信じてた
金木犀のやさしい香りが
ふわっと私の心を包み込む
あなたとの思い出が色鮮やかによみがえる
金木犀の花咲く頃
~天国にいるお母さんへ~
毎年、金木犀のかおりがすると、亡き母のことを思い出します。
母は胃がんで58歳という若さで亡くなりました。
細胞がんだったため、治る見込みはなく、余命半年と言われ
私たち家族は告知できず、闘病生活は今思い出しても泣けてくるほど辛かった。
明日は母の七回忌。
お母さん・・・ウェディングドレス姿を見せてあげることも
その手に孫を抱かせてあげることも出来ず、ごめんなさい。
あなたの香りに包まれて、どれだけ辛い世の中でも
生きていることの素晴らしさを実感しています。
生きているということは、それだけで幸せなのだと・・・