shinchanのブログ

どうして
こんなに
胸に響くんだろう


素敵

母が亡くなり
もうすぐ6年

残された父と
私は
暮らして行けるのだろうかと

心の片隅にある
わだかまり


幼い頃に
追い求めた父

捨てられた思いは
父がいても
埋められず

どこかで
諦めていた思い

幼いながらの
怒りや憎しみ

寂しさ


それ以上の

父が大好きだという思い
その大きな思いに
振り回されながら

生きてきた


大人になるたび
自分の身を守るため

鎧を重ねた


幾重にも
重ねた鎧を

母が亡くなる少し前から
ひとつずつ
剥いでいった私


それが
自分自身に
戻るということなのか


大人になるということは

ずるさや
頑なさや

身を守るための

鎧を纏うことではなく

相手の心に
すっと入っていける
身軽さを
手に入れることでは
なかったか


愛されることより

愛することを
選ぶことではなかったか




一番重い鎧を剥いだ日

父が一人の人間に見えた

父ではなく

苦しみながら
不器用に生きてきた
一人の人間に見えた

幼い私を残し
電車に揺られた父の
あの日

父もまた
苦しかっただろう

寂しかっただろう

父が纏う
寂しさ故の鎧を
脱がせてあげよう

父が纏う
後悔のすべてを
流してあげよう


父がいなかった月日は
もう
充分すぎるくらい

埋まろうとしている


あの
幼い日の
寂しかった私を

そろそろ
迎えに行こう

迎えに行って

泣かなくても大丈夫と
抱きしめて


そっと
私の中に
帰っておいでと

抱きしめて




幼い日の私に
ありがとう



ここに思いを綴ることができた


ありがとう

shinchan