劇場鑑賞

 

解説

「半落ち」「陽はまた昇る」など数々の作品を手がけ、2020年3月に急逝した佐々部清監督の遺作。鹿児島で400年以上の伝統を誇る川内大綱引を軸に、主人公の恋愛と彼の家族の姿が描かれる。35歳独身で奥手の有馬武志は、鳶の親方で大綱引の師匠でもある父の寛志から、早く嫁をもらって、しっかりとした跡継ぎになれとうるさく言われていた。ある日、ふとした事件から韓国人研修医ジヒョンと出会った武志は、ジヒョンと次第に心を通わせるようになる。その頃有馬家では、母の文子が定年退職を宣言し、家事を放棄したため、家族たちが頭を悩ませていた。年に一度の一大行事である大綱引が迫る中、武志はジヒョンから2週間後に帰国すると告げられる。主人公の武志を三浦貴大、韓国人研修医のジヒョンを知英がそれぞれ演じ、比嘉愛未、石野真子、松本若菜、中村優一、西田聖志郎、朝加真由美、升毅らが顔をそろえる。

これまで、佐々部清監督の作品は、チルソクの夏からずっと観てきた。

その彼の遺作となるこの映画は、鹿児島川内市に古くから伝わる大綱引きを

テーマに、

一番太鼓をだれが務めるかで競い合う仲間たちの友情、武志とジヒョンの恋、

妹の数子の妊娠、母文子の病など、大綱引き大会までにあるいろいろなストーリー

を紡いだ内容だ。

内容はシンプルかつ温かい。

佐々部清監督、安らかにお眠りください。

これまでの作品、何度でも観ます。