東大阪の布施PEベースで上演の
トロイメライが
聞こえる

九曜社さんがお贈りするラブストーリーです。
大学生になった主人公音羽。引っ込み思案でひと見知り。
そんな彼女の前に現れた
カメラに魂をかけるほどに写真を撮ることに燃える、先輩の彼。

※主人公の音羽、森田花音さん
やがて2人は惹かれ合い付き合うことに。
徐々に彼女も彼の前では明るく振る舞えるようになり
それは、周りからもわかるくらいに。
撮影も兼ねての2人での初めての沖縄旅行。
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事故による心停止、彼の突然の死。
泣き崩れる彼女…
そこに現れた謎の男。
「彼を生き返らすことは出来る。ただしそれには条件がある。あなたと彼が付き合っていた記憶が、彼の中だけではなく、周りの人たちや写真の中も全て消える。それでよければ」
彼女の心理描写を中心にした展開
生きることとは
想い出とは
そんなことを考えさせられる悲しいラブストーリーです。
身近な
三宮や異人館からも近く、神戸の夜景が手が届きそうなほど間近で見ることのできる夜景スポットとして、六甲山の展望台の中でも特に人気の高い場所になっているビーナスブリッジや
そこにある南京錠を2人でかけると固く結ばれると言う、恋人の聖地など
身近に感じられる場所も登場して、より観やすくなっていました。
たくさんの方のレビューを拝見しました。
皆さん、「涙した」「泣けた」との感想。
でも、正直私は泣けなかった。
この話し自体はもの凄く面白い題材で、映画としてとかテレビドラマにでもとか思えるような話し。
でも、彼女が最初から最後まで泣いてばかり。
悲しいのはもちろん解るし、落ち込むのも。
涙を我慢して耐える、しかし堪えきれずに涙が落ちる。そういうところにグッとくるんじゃないのかな?
彼と出会って、明るくなっていった。彼がこういうふうに言ってくれた事で心から笑う事が出来るようになっていった。
そんな場面を少し多くすることでより悲しさが伝わるんじゃないかな?なんて思ってしまった。
楽しいことがあるからこそ、悲しさ寂しさがより感じられる。
話しは泣ける話しなのに、最初から最後まで泣く場面だと泣けなくなってしまう。
泣く演技は花音さん、素晴らしいと思う。でも、最初よりもエンディングで音羽がよい印象を持てなかったのは、ストーリーとしては残念でならなかった。
私は舞台を観る時には、その作品が
観ている人が、最後に観て良かったとか希望を持てたとか、明日からまた頑張ろうと思える、
そういうモノであることが良いと思っています。
本作品の中にも同じ内容の言葉がありましたが
自分の事になるんだけど、数年前に両親が亡くなった。
でも、その時には泣くことは殆どありませんでした。
単に冷たい人だからかも知れません。
両親とのこれからの想い出は作ることは出来ない悲しさはありますが、心の中の両親との想い出があり、それを思い出すことが出来る限りはまだ父も母も生きているんです。
そしてたくさんの事を両親から学んだからこそ今、楽しく生きているんです。
もし、音羽が彼から笑い方を得たならば
想い出をもらったなら
それをエンディングとして生かせなかっただろうか?
彼飲む、遊馬役の山本誠大
遊馬の友達、横尾龍治
遊馬を慕う積極的な同じクラブの塩見夏乃音(かのん)
音羽とは正反対の明るく積極的な女の子役を自然に演じられていました。
ああいうコが、学生の頃に声をかけてくれていれば、私はイチコロだったでしょうww
謎の男、西野内仁志
あのバイキンマンの声優をしている中尾隆聖さんの舞台を見た時に、「声の強弱」や「間」で声だけでもお芝居が出来るとビックリした事があります。
その時に感じたような素晴らしい声をしていました。
良い意味で出て来た時には「笑うセールスマン」の喪黒福造でした(笑)雰囲気も本当に良かった。
大学に入って音羽の唯一の友達アイコ、百崎さわ
この舞台は再演らしいのですが、前回には無かった役らしい。
音羽の姉みさき、喜多彩葉

このお芝居で一番に印象が良かった。
音羽の陰に対して、みさきは陽。自身も沈んでみたり明るく振る舞ったり
そして、音羽を温かく抱きしめてあげたりと
優しさが上手く出ていたと思う。