なっつ! One! Two!! Four!!? -アラサーの冒険- [15]路地裏に座っていたら突然右腕をつかまれた。僕は驚いてつかまれた自分の右腕を見た。腕をつかんでいたのはこの少年だった。この少年は耳が不自由だと言う。左耳だけは僅かに聴力が残っているのだと言う。少年はカメラを触りながら自分の顔を指差す。そして「写真を撮ってくれ」と言う。僕は、一度シャッターを切って写真を少年に見せた。彼は嬉しそうに笑った。僕は折り紙で鶴を折って少年にあげた。彼は羽根を広げて笑った。