(手術に関する過去ブログ→てんかん手術 #01)
K君はてんかん5-6年目の時点で、抗てんかん薬は5剤経験し、同時に3剤服薬するような状況でしたが、それでも月に数回は発作が起きていました。
3剤服薬しても発作が消失しない場合、次の薬で消失する確率はかなり低い、との説明を受けていました。
そのころに手術のことを本気で考えるようになりました。
主治医先生(小児科)に相談し、外科を紹介頂きました。
その後の流れは・・
①まずは外科医先生としっかり話をします。
②様々な検査を受けます。
③検査結果をみて、外科医先生は手術の方針を立て、治癒の可能性を見積もって頂きます。
④家族で話し合い、手術を受けるか、決断します。
K君の場合、①~④で計8カ月要しました。
①外科医先生との話:
1回目の問診では、しっかり1時間も話すことができました。
説明のポイントは・・
- 一般的に手術で発作を抑制できる確率は50-70%、検査により焦点(発作の起点となる病巣)がどこまで絞れるか(より正確に見つけられるか)による。
- 手術による後遺症について。
- 手術しても発作が続く可能性と、その場合の考えられる次の手。
- 手術までの検査行程、手術の内容、手術後のフォロー。
②検査:
3回の短期入院で4種の検査を受けました。
【モニタリング脳波検査】・・・頭皮脳波を測定しながら病室で過ごす様子を常時ビデオ撮影し、発作時の挙動と脳波の関係をみるものです。この時は月曜開始土曜終了でした。発作を見るためまず薬を中断しました。この5日間に全身痙攣が2回、頭に電極を貼り付けたままベッドの上で、K君よく頑張った。
【MRI】・・・脳の断面画像をみて形状的な異常をチェックします。
【PET】・・・糖の代謝の良し/悪しを脳の断面画像でチェックします。
【SPECT】・・脳の血流の強/弱を、「平穏時」と「発作直後」で比較します。「平穏時」はいつでも落ち着いた時に測定できるのですが、「発作直後」は、SPECT専用の検査室で発作が起こるまで待ち続けるという、時間の読めない検査なのです。しかしなんとK君は、奇跡的に入室からわずか45分で発作が発生、単行本3冊持ち込んで徹夜覚悟で同室で待機していた私も、拍子抜けでした。まさかK君が私を思い遣って発作を自発させたわけではないでしょうけど・・。
③検査結果:
一連の検査結果を総合した説明内容はここでは省きますが、最後に「焦点切除による発作抑制の可能性は50%」でした。
④手術決断:
典型的な内側側頭葉てんかんでは、手術による発作抑制の確率が70%程度だとか。
それに比べるとK君の「50%」は迷うところかもしれませんが、その時の我が家は誰も手術に反対する者なし。
治癒の可能性が半分もあるなら、後遺症のリスクが低いのなら、そしてK君本人が迷わず前を向いているなら、手術を諦める理由があるでしょうか。
