拝啓、所沢のおねえさまたちへ
お元気ですか?
わたしは、そこそこ元気です。
わたしが所沢を飛び出し、この街をウロウロし始めてから、
早一ヶ月が経とうとしています。
しかし、わたしは、いまだ慣れることができません。
この街は、一言で言うと黒いです。
見渡す限り、
ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、ビジネスマン、ビジネスマン、ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、ビジネスマン、ビジネスマン、 ビジネスマン、ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、ビジネスマン、ビジネスマン、ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、ビジネスマン、ビジネスマン、 ビジネスマン、ビジネスマン、就活生、 ビジネスマン、たまに外国人さん、就活生、就活生、OLさん、ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、就活生、ビジネスマン、ビジネスマン、ビジネスマン、 OLさん、OLさん…
そう。つまり、この街は、スーツだらけなのです。
直前にアルバイトをしていた場所が原宿だったこともあって、
わたしは、この街の黒さに、なかなか慣れません。
そして、みんな、いつもせかせかと忙しそうです。
その証拠に、赤信号をきっちりと守る人があまりいません。
それでもお縄にならないということは、
日本の経済を支える企業戦士のちょっとした特権なのでしょう。
一般的に、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」と言いますが、
わたしのような社会のお荷物が、
デカイ顔をして悠々と道を闊歩することは許されないということ。
ちゃんと、わかっておりますので、心配しないでください。
せいぜい歩道の端をゴキブリのようにせこせこと静かに渡っておきます。
井戸の中の蛙から見たこの街、この世界は、まるで違う星のようで、
人もみんな、宇宙人のようです。
(多分、彼らから見れば「わたし」のほうが宇宙人に見えることと思いますが。)
わたしは今まで、これほどにまでピンクな人間を、見たことがありませんでした。
頭の中が、想像を絶するレベルでドピンクなのです。
林家ぺーぱーご夫妻も、度肝を抜かれることでしょう。
尽きない煩悩は、確実に108以上あると思います。
会話をしていると、3分に1回は禅寺に放り込みたくなります。
むしろ自分が、出家したくなります。
プロになんてなれなくてもいいんです。アマで十分です。
そんなわたしは、この黒い街では確かに浮いていることでしょう。
しかし、そんなことが問題なのではありません。
何よりも重要な問題は、
この街には、ぶっくおふとまちおかが無いということなのです。
