安部公房の描く世界が好きなのであるが、
その中でもこの作品が一番。

砂の女 (新潮文庫)/安部 公房

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ある男が砂丘の部落に迷い込み、囚われの身になる話。
読んでいると、やたらと体が砂っぽくなってくる。
口の中がじゃりじゃりする。
ページを開いた途端、砂丘へワープするのだ。

日々働くことも寝ることも、ご飯を食べることもすべて、
堆積した砂をかき出すことと同じで、
何かに追われて生きている。
一体、人間は、何に追われているのだろうか?