も一度英語

も一度英語

30代会社員・主婦のあまあしが英語を勉強しなおします。楽しんでやれますように。

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英語の発音が上手になったイライザは、
ヒギンズ教授の母親が通う競馬場で社交界デビューをします。

しかし、
英語の発音はきれいになったものの中身は花売り娘のまま。
だから、上流階級の方々との会話で
おおよそ上流階級にはふさわしくない身内の下品な話をしてドン引きされてしまいます。
もちろん教授たちも中身まで急に「レディ」になることなどできないとわかっていたから
イライザに「天気と健康の話題だけだぞ」と釘をさしてあります。
イライザとしては一応その言いつけを守っているんですけどね。

その下品な話をすまし顔でするイライザの可愛らしいことったら。
フレディじゃなくても思わず好きになってしまいそうです。
この映画を象徴する歌のひとつとなりますが
"The Rain in Spain"
「スペインの雨」、
いい曲ですね。

すてきな曲ですが歌詞に意味はない。
意味がない、というか言葉の練習ドリルみたいな感じ、
日本語で言うなら「あめんぼあかいなあいうえお」みたいな感じでしょうか。
高らかに歌い上げています。
この曲を聞くと、イライザやヒギンズ教授、ピカリング大佐の楽しそうな気持ちが伝わってきます。
今までできなかったことができるようになった。
何とまあ素晴らしい体験でしょうか。

そして、ここからあの有名な
"I Could Danced All Night"
「踊り明かそう」
につながってきます。

この曲については有名なので私が語るまでもありませんね。
「踊り明かそう」も大好きです。
『マイ・フェア・レディ』の中で好きな曲の中で、
注目されることがあまりなさそうな曲。

お手伝いさんたちが
"Poor Professor Higgins ♪"
と歌う歌がいいです。

ググったところタイトルは
"Servants Chorus"
「召使たちの合唱」らしいです。

何がいいかは明確に言えないのですが、
曲が好きです。
あと、お手伝いさんたちが主人を哀れんでいるのがなんか。
DVD見ながら必ず一緒に歌ってしまいます。

お手伝いさんたちがヒギンズ教授の何を哀れんでいるのかというと、
イライザの言語矯正のために朝から晩まで働き詰めているところです。
でも多分、教授は言語オタクなので辛くないはずです。

ここらへんの温度差もポイントです。
英語の特訓中にイライザは
なぜだかビー玉を6個口に含んでしゃべる練習をさせられています(これは実際意味があるのでしょうか? 効果があるなら私もやりますがw)

そのときごくり! と音がしてイライザが
"I swallowed one!"
と言います。
swallow はごくんと飲み込むこと。
つまり、ビー玉をひとつ飲み込んじゃった! と。

しかしヒギンズ教授は「大丈夫。ビー玉はたくさんある」とすかさず手元のビー玉をイライザの口の中へ。
ビー玉を飲み込んでしまった自分の体を心配することもなく間髪入れずに特訓を再開する教授に目を白黒させるイライザ。

この二人のコントラストも面白い、お気に入りのシーンです。
『マイ・フェア・レディ』の中で好きな歌はたくさんありますが、
前半の方に出てくるイライザのお父ちゃんの歌が大好きです。

With A Little Bit Of Luck
「運がよければ」

という曲なんですが、
運がよければなんなんだ、このお父ちゃんどうはしたいんだ、と言いますと
「働かない・酒・女遊び」
ですからね。
あと「あわよくば子供に養ってもらう」とw

しかしまあ一般的に言えばくず親父なわけですが、
ここまで正直だと逆に好感がもててきます。

歌っているシーンでの
タップダンスみたいな(?)ちょこちょこした動きも可愛らしいですしね。
元来おっさん好きの私にはたまりません。

この曲の合間に
イライザの(元)自宅のご近所さんとお父ちゃんが会話をしているのですが、
この近所さんたちもなんだか憎めません。
ご婦人のしゃがれ声と
He don't know. Her own father and he don't know
「父親が知らないとはねえ!」
とか小ばかにしたような話し方がなぜだかくせになります。
(下層階級の方たち、ということで"he don't"と文法的に正しくない文を話しているのですね)


ちなみにこの曲。
公式なのかわかりませんが
かつて所ジョージが出演していた栄養ドリンク「ゼナ」のコマーシャル、
そこで使われていた歌の元ネタとなったものらしいです。

一定以上の年齢の方ならわかると思いますが、
「ゼ ナ で元気 ゼナで元気 効き目のわけはムイラプアマー♪」
ってやつですね。

ゼナは高級栄養ドリンクであり勤勉な日本のサラリーマンの象徴のような存在ですが、
そのCMソングの元ネタが怠惰な父ちゃんの歌っていうのがある意味皮肉としてぴりっと利いているのかもしれません。