僕にとって、滝は神様のようなものである。
(実際、全国津々浦々の滝には、神社が備わっていたりする。僕の大好きな那智の滝は滝そのものがご神体だし。)

だから、初詣は神社というよりもむしろ滝に逢ってご挨拶したい。
去年は年始に東京の払沢の滝へ行って初詣。
で、今年は群馬県赤城にある棚下不動の滝へ行ってきました。
年始から働いていたので、26日も経ってからのお参り。


日本の滝100選 棚下不動の滝。
訪問は2回目。
なんかよく分からんけれど、前回来た時は、去年急逝した名馬デュランダルがまだ現役で条件戦を勝っていた後で来た覚えがある。
調べたところ、恐らく2002年の秋だ。
だから、11年数ヶ月ぶりの再訪となる。
もちろん当時はブログもやってなかったし、デジカメすら持ってなかった頃だ。

棚下不動の滝 大入り口

棚下不動の滝 説明板

11年も経っていれば記憶も朧げになるもので、前回は秋深まる夕方だった覚えがあり暗かった。
今回来てみて「こんな滝だったっけ?」みたいな感じである。

で「こんな滝だっけ?」の理由の一つは、恐らく手前にある神社から遠望しかしていなかったからだと思う。

遠望するとこんな感じ。
棚下不動の滝 今行ける場所より

ここから先は昔は誰でも自由に行けたのだろうが、
“落石の危険あり”ということで、立入り禁止になっていた。
棚下不動の滝 立入り禁止


要は、ここを突破しさえすれば、もっと滝に近づけるということである。
僕以外、訪問者はいない。
もちろん、僕は滝へ近づくことにした。
もっと近づいて逢いたいし、飛沫を浴びたい。
その上でお祈りしたいのである。


で、ここから先は、一昨年の桑の木の滝と同様、滝へ近づくことはオススメしません。

あくまでも、行く場合は自己責任です!


立入り禁止看板の先に鳥居があり。
この鳥居の向こうがすでに巨岩の落石で閉ざされている。
棚下不動の滝 鳥居も落石で閉ざされている


巨岩を越して登ったところから鳥居を見下ろす図
棚下不動の滝 鳥居を上から見た図


桑の木の時ほどではないが、やはり自己責任とはいえ、巨岩がゴロゴロしている様を越えていくのは、相手が自然なだけに怖いものを感じつつ。
すぐに滝へ到達。

どこの滝でもそうだけれど、滝は近づけば近づくほど迫力が違う。
ほんの数mであっても。
だから、この滝も以前は遠くから見ただけで帰ったけれど、今回初めて近づいてみて素晴らしさが分かった。


写真では全く伝わらないけれど、そこそこデカいし、水量も写真で見るよりもはるかに多い。
棚下不動の滝 全景

滝の落ち口
棚下不動の滝 落ち口

棚下不動の滝 落ち口2


滝壺付近。
ここは修験者が使うだけに打たれても大丈夫な感じ。
裏見の滝になっていて、昔は誰でも岩の後ろへ行って、滝を裏から見れた。
その柵が写真に写っているが、これをみると滝の大きさを分かって頂けると思う。
棚下不動の滝 滝壺


裏から滝を見た図。
正直行って、崩落するわけでもないのに、裏側へ回るだけで怖かった。
それほどに、なかなか普段都会では味わえない自然の威力を思い知るいい機会である。
棚下不動の滝 裏からの光景


完全に滝と真正面から向き合え、思う存分初詣出来た。

なんか、これこそ真の初詣のような気がする。
都会の神社の初詣もいいのだけれど、やっぱり後ろに待ってる人とか気を遣ってしまって、自分の思うようにたっぷりと時間をかけて参ることができないのよね。
滝に思いをぶつけながら、自分の身を清める感じで。。。


滝近くからの風景。
The 日本の田舎、な感じ。
鉄道模型のレイアウトで造られそうな風景である。
棚下不動の滝 the田舎の景色


去年は秋に体調を崩して滝行脚も払沢の滝にしか行けなかったので、今年はもう少し新たな滝を見に行きたいなぁ。