中学受験でご縁をいただけず、公立中学に進学した女の子の話です。



中学1年の夏休み前に、数学の授業で一次方程式を習いました。


え?これってつるかめ算?

こっちは仕事算っぽいな…

あ、こっちはニュートン算…

解けるかなぁ、苦手だったんだよなぁ。

…あれ?解けた。


方程式で全て解決する話なの?


衝撃的だったそうです。




彼女は中学受験を自分で希望して塾に入った。

一方で、

受験しなければどれだけ遊びや習い事に時間を費やせたことか

という気持ちは常にあった。

でも、

自分はそれよりも大切なことに時間を使っているんだ

という自負があった。

だから頑張ってこれた。



2年間、私はあんなに四苦八苦しても特殊算を完璧にできなかったのに。

中学受験しなかった子たちも、皆んなここでわかるようになる。中学に入ってたった3ヶ月で。


私が努力した2年間てなんだったの?


中学受験が時間の無駄遣いだったように感じたそうです。




確かに、中学受験の特殊算は小学校の算数からはかけ離れた複雑のオンパレード。

受験しないならそこまでやらなくてもよい、という内容もあります。


しかし特殊算は問題を読んで考える中で、

和と差を意識したり、2量の大小関係や割合関係をとらえようとしたり、様々な数量処理の思考を使っているのです。


その経験があるからこそ、中学入学3ヶ月後の時点で、問題文を読んで方程式を立てることができるのです。


同じ中学入学後3ヶ月でも、

方程式を解くことができない子、

方程式は解けるけど方程式の応用はNGの子、

もたくさんいるはずです。

その中で方程式の応用を拍子抜けでできてしまう彼女は、高校受験の母集団の中ではかなり高いレベルでスタートをきったと言えます。


もし中学受験に踏み出さず、もしくは途中でやめていていたら、同じレベルにいれなかったのではないでしょうか。


中学受験の勉強、特に算数は難しすぎると批判的に言われることも多いのですが、数量関係に向き合って思考する時間は決して無駄ではないと思います。


方程式だけではありません。

そして算数だけではありません。


続きはまた別の記事に書きたいと思います。