$SilkyLife・・・日々のカツラスタイリング


カンファレンス会場はいくつものお部屋に分かれています。
子供たちの年齢別にキッズキャンプが行われており
子供たちは脱毛症のこと、日々のことなどを話しながら
ゲームやアクティビティーを楽しんでいます。

脱毛症同士だからこそ分かり合える気持ち・・・
きっと力を抜いて楽しめているのだと思います。
私に声をかけてくれる子供たちみんなが
とても素敵な笑顔で通り過ぎてゆくのを
私は胸を熱くしながら見ています。

$SilkyLife・・・日々のカツラスタイリング


会場の中では基本的に皆さん素頭で過ごしています。
普段はカツラをかぶられている方も、
そうでない方も、皆さん気持ちが楽なのか
笑顔がとても素敵なんです(^-^)
心から楽しそうに笑っているんですよね・・・
その姿を見ながらつき一回行っている
アートメイクの見学会を思い出してしまいました。

アートメイクの見学会のときも、
皆さん本当に楽しそうで、
その笑顔を見るたびに私は
ああ、この会を行っていてよかったって
いつも、いつも思っているんです。

$SilkyLife・・・日々のカツラスタイリング


会場の中心には、
私たちのようにカツラを扱っているブースもあれば
キャップを扱っているブースもあり
とても楽しい環境です。

でも、悲しいこともありました。
今日来てくれたエミリーちゃんという10歳の女の子・・・
彼女は私たちのブロンドの髪の毛を本当に気に入り
何度も何度もかぶりにきてくれてました。

そのたびに鏡の前で満足そうにポーズを取り
自分の姿に見とれています。
本当にかわいらしい笑顔で自分を見つめているエミリーちゃん。
でも、しばらくするとカツラを戻してどこかへゆき、
再度戻ってきては同じカツラをかぶるのです。

私が「とてもよく似合うわね(^-^)
本当に自然で素敵よ♪気に入っちゃった?」
と声をかけると彼女は
「これ本当に素敵!
他の所よりも本当に素敵!
私にとてもよく似合うでしょ?でも・・・
高くて私には買えないの・・・」

と、悲しい顔をしてカツラを取り、
自分の姿を鏡に映して顔を手で覆ったのです。
その姿に思わず涙・・・
あんなに小さな女の子が
こんなにも我慢をしていると思うと
胸が締め付けられて仕方がありませんでした。

しかも、その後の彼女は通り過ぎるときに私に手をふり
「もうカツラをかぶってはいけないと言われたの・・・」
と悲しそうに言うのです。
私、思わず彼女を抱きしめて言いました。

「私もね、このカツラに出会えるまでに
何体もカツラだとわかるカツラをかぶり、
自分の姿を見るのもいやだったの。
でもね、あなたもきっといつか、
いつかこのカツラをかぶることができるわ。
絶対にその日は来るから、もう少しだけ、
もう少しだけその楽しみを待っていましょう」

すると彼女の小さな手が私を抱きしめて

「ありがとう。もう一度だけかぶってもいい?
私、とてもかわいいわよね!」って。

彼女の笑顔はカツラをかぶっていてもいなくても、
本当にかわいくて素敵だったけれど、
こんなに小さな子供が、こんなにも大きな我慢をしていることが
私は本当に悲しくて・・・
どうもしてあげられない自分が情けなくなりました。

明日のまた彼女は来るでしょう。
もうかぶってはいけないと言われたカツラを横目で見ながら
私に微笑むのでしょうか?

アメリカにはラックオブラブという
カツラを寄付してくれる団体があります。
その団体の存在を、明日彼女のご家族に話してみようと思います。
どんなに小さくても、女の子は女の子です。
かわいくなった自分の姿を見れば
やはり髪の毛がほしいと思うのが普通です。

明日も彼女のことを抱きしめられたら
彼女と少しでもお話をすることができたら・・・
そう思わずにはいられません。


SilkyLifeホームページ
Silky-Hairの二人生活
よろしくお願いいたします。