0.序章-01 夢への挫折
私はパイロットになることが幼いころからの夢だった。
パイロットになることを夢見て勉強し、中学までの成績はトップレベルだった。
ところが、高校受験の頃になると家計の都合で県外の大学には、行かせてもらえないことが判明した。
ましてや航空大学ともなれば日本各地を転々とし、生活費も多大となってくる。
私は夢をあきらめざるを得なかった・・・。
私の成績は見る間に急降下し、そこそこの県立高校になんとか受かった。
しかし、夢を失った反動は大きく、高校時代はほとんど勉強らしいことをしていない。
当然、成績は下から数えた方が早い状況だった・・・。
それでも県内の私立大に現役合格を果たした。
大学に受かったはいいものの、将来何になりたいか、どんな仕事をしたいか、全く何も描けなかった・・・。
1.企業信用調査という世界
会社の外部から伺い知れない企業の実態に、独自の情報源を駆使してデータを集め
その会社の信用力を評価、判定するのが「企業信用調査会社」である。
代表的な会社として「帝国データバンク」や「東京商工リサーチ」などが挙げられるが
実態は様々で、地方拠点を中心に活動するまじめな調査会社から、脅迫まがいの営業を
行う会社、そして酷いのになると暴力団直営というものもある。
こうした実態は当業界の団体などが無く、規制する法案なども無いためである。唯一、抵触するのが
「探偵業法」であるが、事実上、警察に書類を出すだけなので、防波堤の役割をしていない。そのため
野放し状態であるのが実態だ。
私は幸か、不幸かこの業界にいた。そして一時は会社を代表する調査マンの一人だった。
ここで書く内容は、私が実際に経験した実話である
