2022/08/17は札幌の病院にCART入院。
わたしはすっかり痩せこけてしまって、腹水は溜まっているだろうに体重39.3kg。
何を食べてもエグ味を強く感じ、お腹は空いているのに喉を通らない。
咳をしたり立ち上がろうとすると右下腹と背骨に激痛が走るから、怖くて立てない、動けない。
動けないから筋肉はどんどん落ちて、ほぼ寝たきり。
正に悪循環。
病院到着後、外来患者用車いすを借りて、入院受付へ。
全て夫に託して、わたしは入口付近で待つ。
なんにもできない。
夫は付き添い受付で熱を測って、入館証をもらう。
途中売店で、お茶や水を買う。
いつもはここでお菓子や梅干しをごっそり買うのだけど、食べられそうにないから飲み物だけ。
病棟に上がって、ナースステーションの事務方さんの入院許可が下りるまでの間、ラウンジへ食事メニュー表の写真を撮りに行く。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20220818/06/mof-dog/e5/4c/j/o1080077715162166828.jpg?caw=800)
ナースステーションに戻ると、病室に案内できるというので、夫とはここでお別れ。
寂しいけど、わたしが家にいると夫が休まらないと思うので、今回は自分のことが出来るようになってから帰りたい。
主治医がすぐに診に来てくれて、わたしの現状と今後希望する治療のことを話す。
主治医は「ガマンしないで、まずは痛みを取りましょう。治療はそれから。」と提案。
痛みをガマンすることが、がん患者にとって一番良くないとのこと。
そうか、ガマンするのは良くないのか。
以前から夫に言われていたのだけど、わたしは何事もガマンしすぎる傾向にあるらしい。
そうかな?と半信半疑だったけど、お医者さんにも言われて、そんな気がしてきた。
若い頃、お金と保険証がなくて病院に行けず、毎月死にたいと思っていた生理痛。
いつ生理が来るかわからないから、やりたかった仕事にチャレンジできなかった。
それでも女性が多い職場に20歳で就職。
上司は男性だったけど生理痛に理解のある人で、毎月生理休暇をきちんと取らせてくれた。
健康保険証を手にした時、とにかくうれしかった。
わたしの母は生理痛を経験したことがなく、子宮内膜症の痛みを理解できない。
高校生のわたしに「早く子供を産んで、子宮取っちゃえばいいのよ。」と恐ろしいことを平気で言える人。
痛みや毎月の恐怖は、ひとりで耐えなければならなかった。
いまだに末期がんで苦しむわたしに「頑張って、応援してるから。」と言う。
ここ10年、余程の用事がなければわたしから電話することはなくなった。
連絡や帰省をしなくなって気持ちが軽くなったのか、実家以外の旅行をしたり、バイクに乗るようになって、自分の人生を楽しめるようになった。
距離的にも北海道と鹿児島というのが良かった。
飛行機の直行便がなく、簡単に行き来ができない。
「ガマン」という言葉から、一瞬にして、そんな過去がよみがえった。
そうか、母との日々はわたしにとってガマンだったんだ、つらかったんだと思ったら、泣けてきた。
なので今回はガマンせず、主治医の言う通り痛みを取るのを優先することに。
カロナール500から医療用麻薬のオキシコンチンへ。
最少量から始めて、足りなかったら頓服でオキノーム。
看護師さんからも「痛い時はガマンしないで、すぐにナースコールしてね」とクギを刺される。
看護師さんたちからわたしは、ナースコールしない患者として認定されてることはわかっていた。
点滴が終わりました~というナースコール以外したことがないから、「用事はなんでもいいから呼んで」「もっと甘えてね」とよく言われる。
ボタンひとつで人を呼び出すって自分何様?という思いと、頑張ればひとりで出来そうだからナースコールしなかったのだけど、そうか、ここもガマンしてたのかな。
CARTは18日のお腹の状態と血液検査の結果を診て、やるかやらないか決めることに。
さっきトイレに立ったけど、確かに痛みは減っていた。
とはいえ、今までの20%くらいの痛みがあるので、これをどう評価するか。
先生に委ねよう。