東レのダイアライザー『トレライトNV』、『トレライトHDF』、『トレスルホンNV』などの技術が2022年度の高分子学会賞を受賞した。
正式な受賞名は、『水の運動性に着目した抗血栓性ポリマーの設計と人工腎臓の工業化』である。
血液は空気などの異物に触れると固まる特徴があるので、医療機器には、血液が凝固しにくい抗血栓性が求められる。
東レは、ポリマーと相互作用する水の運動性が抗血栓性に関与するという独自の仮説を立て、分子動力学シミュレーションや中性子準弾性散乱などの先端分析を活用することで、新しい抗血栓性ポリマーの設計方法を確立した。
透析治療に用いられる人工腎臓は、特に抗血栓性が要求される。
人工腎臓は、円筒状ケースの中に中空糸膜が約1万本内蔵されていて、この中空糸膜を介して、患者の血液から老廃物が除去される。
東レでは、人工腎臓では実績のなかった新規ポリマーを世界で初めて採用し、各種人工腎臓の製品化に成功した。
もちろん、透析後に血液が残る残血の抑制が達成されている。
また、計算科学主導での抗血栓性ポリマーの創出も可能で、カテーテルなどの広範囲な製品展開が見込める基盤技術であることが高く評価されたことが受賞に繋がったようだ。
(詳細は、こちら。)
『トレライト』のカタログを見てみると、
しっかり抗血栓性について書かれてあった。
今までに東レのダイアライザーを使ったことがないけど、評判はどうなんだろう?
技士さんに聞いてみよっと。