先月、東京慈恵会医科大のチームがラットの腎臓を再生し、その腎臓から尿の生成に成功したとのニュースがあった。

その腎臓再生に成功した慈恵医大の腎臓・高血圧内科のホームページに週刊現代への抗議文が2度に渡って掲載されたいた。(抗議文の詳細は、こちら。)

 

どういうことかと、週刊現代の11月27日版を読んでみた。

記事の内容をざっと言うと、

・ラットの腎臓の再生に成功し、人間への応用に近づいてきている

・このことは、33万人の透析患者にとって、朗報である

・透析にかかる医療費が1兆4000億円と巨大なビジネスとなっている

・だから、人工透析がいらなくなれば困る医療関係者がいる

・これらが再生医療の拡大を拒もうとする抵抗勢力になる

 

で、記事の最後に腎臓再生に成功した横尾教授から、

『ここまで来たからには、さまざまな批判を受けることを覚悟の上で、治療を待つ患者さんへと、再生腎臓を用いた治療を届けるべく踏み出したい』で締めくくられている。

 

ま、記事を素直に読めば、横尾教授が透析医療ビジネスに批判的ではないことが分かるが、最後の言葉の『さまざまな批判』というのが、抵抗勢力からの圧力とも読めるかな。

 

週刊現代は、透析治療を巨大な利権だととらえているようなので、このような誤解を与えるような記事のまとめ方になったんだと思う。