原作は大好きな漫画家、古谷実
監督は大好きな映画監督、園子温
かなり期待して見た。簡単な期待が恥ずかしかった。凄まじいエネルギーが画面から伝わってくる。破壊力と言えるほどに心をグッと握られる。凄い凄い凄い。凄いぞこれ。
誰にも迷惑をかけずひっそりと暮らしたいヒミズのように。普通でありたい彼に襲いかかる普通ではない不幸。
『俺はこんな定番の不幸にゃ負けねぇ!負けねぇぞ!俺は立派な大人になるんだ!』
立ち向かう。つきかえす。睨む。牙をむく。しかし。ねじふせられ。もがき苦しみ。悔しい悲しいなんてレベルじゃない地獄。そして彼は絶望し。壊れた。
この映画、原作と大きく違う点がある。物語の舞台が震災以降になっている。
それについて園監督は語る。
震災があった今、震災以降の青春でないと正しいことではない。無理にでもとりこまないと映画人として資格が問われてる。今を生きる映画人としてやらねばならない。
俺はオルフェーブルと出会い、理不尽な不幸をもしも癒せるならば圧倒的なエネルギーだけじゃないかと考えた。
この映画の圧倒的エネルギーが、破壊力のある愛となって心を優しく強くググっと握った。
