R^n内のコーシー列が収束することの証明
2通りの証明を書きます!👏👏👏
1つ目は以下の3つの命題を用いることで証明します
①R^n内のコーシー列は有界
②R^n内の有界な点列は収束する部分列をもつ(ボルツァーノワイエルシュトラウスの定理の一般化)
③R^n内のコーシー列が収束する部分列をもてばコーシー列自身も収束する
2つ目は実数の連続性の公理
『R内のコーシー列は収束する部分列をもつ』を用いてR^nについて証明します(こっちの方が短い)
一つ目の証明から
まず①を示す:
{xn}をR^n内のコーシー列とすると、ε=1に対して
∃N∈ℕ s.t.n,m≧N ならば||xn-xm||<1
m=Nとしてもよく、n≧Nならば||xN-xn||<1
このとき、三角不等式より
||xn||=||xn-xN+xN||≦||xn-xN||+||xN||<1+||xN||
K=max{||x1||,,,||xN-1||,1+||xN||}とすると、
∀n∈ℕ, ||xn||≦K
すなわち、{xn}は有界列であるから①が示された.
次に②を示す:
ボルツァーノワイエルシュトラウスの定理より、有界閉区間[a,b]は点列コンパクトである(すなわち、収束する部分列をもつ).
n次元直方体[a1,b1]×…×[an,bn]⊂R^n内の点列{xn}をとる.xn=(a1(n),...,an(n))と各座標の点列をとる.
[a1,b1]は点列コンパクトであったから、a1(n)の部分列a1n(k)が存在して、[a1,b1]で収束する.
[a2,b2]も点列コンパクトであったから、a2n(k)の部分列a2nk(l)が存在して、[a2,b2]で収束する.これを繰り返して部分列をとれば点列{xn}のある部分列が存在して、[a1,b1]×…×[an,bn]で収束する.
いま、R^n内の点列{yn}が有界ならば、あるn次元直方体[a1,b1]×…×[an,bn]が存在し、{yn}を含むようにできる。したがって{yn}は収束する部分列をもつ.
次に③を示す:
R^n内のコーシー列{xn}をとる.コーシー列の定義より
∀ε>0, ∃N1∈ℕ s.t. n,m≧N1ならば||xn-xm|| <ε/2
①,②より、{xn}は収束する部分列をもつので、それを{xn(k)}とし、xn(k)→x ,k→∞,x⊂R^nとする.
このとき、上と同じεに対して
∃N2∈ℕ s.t. k ≧N2 ならば||xn(k)-x||<ε/2
N=max{N1,N2}とすると、k≧Nならば
||xk-x||≦||xk-xn(k)||+||xn(k)-x||<ε/2+ε/2=ε
∴xk→x, k→∞であるから、{xn}は収束列である.したがって③が示された.
以上より、R^n内のコーシー列は収束する ▮
次に2つ目の証明を書きます
{xn}をR^n内のコーシー列とする. 定義より
∀ε>0, ∃N1∈ℕ s.t. n,m≧N1ならば||xn-xm|| <ε/2
xk=(a1(k),...,an(k))と各座標の点列によって表すとk,m >Nのとき、
||xk-xm||=√{(a1(k)-a1(m))^2+...+(an(k)-an(m))^2}<ε
したがって、
max{(a1(k)-a1(m)),...,(an(k)-an(m))}<ε
これは、各点列ai(n) (i=1,2,...,n)がコーシー列であることを示す. R内のコーシー列は収束するので,ai(n)→ai∈R,k→∞.i=1,2,...,nとすると、
xn→(a1,...,an),n→∞となるから{xn}は収束する ▮
ちなみに、R^n内では
点列{xn}が収束する⇔{xn}がコーシー列である
🈡