解析だぁ?(←かせきさいだぁ っぽい)
解析とかできる豊富な知識も鋭い知性も持ち合わせておりません。いまさらですが、私のブログというのは、ぼんや~り、ふんわ~りした想像や妄想の末に導き出された『答えみたいなもの』が主となっております。今回も大げさなタイトルついてますが、中身はペラッペラです。期待しないでください。
さて、今回取り上げる「リンドバーグ」はukkaの桜エビ~ず時代に発表された曲で、12ヶ月連続配信の記念すべき最初の曲となっております。
ukkaをご存知の方に、もし、「個人的な趣味を抜きにしてukkaの代表曲を1曲選んでください」と尋ねたならば、おそらく100%近い数字をたたき出すであろう、それくらい強力なukkaの代表曲です。(ひょっとしたら今は『それは月曜日の9時のように』と拮抗しますかね?)
ukkaはフェスやイベントによく出演していますが、この曲が流れたとたんukkaのステージに客が集まる、といった話も聞いたことがありますし、それほどukkaを知らない人からも「リンドバーグいいよねー」みたいな話も聞きます。2018年のアイドル楽曲大賞2位にもなりました。それくらいのキラーチューンということです。
でも私は以前から少々不思議に思っていたのです。確かに良い曲ではあるが、そこまでか? そんなにか? と。
メンバーが初めてこの曲を聴いた時に「これで大丈夫なの?」と思ったらしいですが、気持ちは分かります。「それは月曜日の9時のように」のようにスーパーキャッチー&ハッピーな曲でもないし、いわゆる、“湧き曲”でもない。(でも1年以上温めてた曲ということなのでスタッフ側は自信があったのでしょう)
いや、良い曲であることは間違いないのです。私も好きなんですよ。この曲と「灼熱とアイスクリーム」がなければ、私は桜エビ~ずにハマらなかったといってもいいくらいですし、ライブでイントロが流れれば「来た来た!」と思い、曲が終われば「あー良かったー」となります。でも一つの曲として聴いた場合そこまで…(聴きすぎて感覚がマヒしてる可能性あり)
ということで今回は、どうして「リンドバーグ」はここまでの支持を得ることが出来たのか、を考えたわけですが、結論から言いますと「分からない」です。あ、ちょっとまって、とりあえず最後まで読んで。お願い。
*まずは曲について。
曲調は派手ではありません。爽やかな印象のメロディーにテンポもそれほど速くなく、落ち着いた感じさえ受けます。
曲構成ですが、この「リンドバーグ」は所謂『カノンコード』と呼ばれるコード進行だと思われます。純粋なカノンコードではなさそうですが、その派生型(ベースラインが1音づつ下がっていくタイプ)の一つと言って差し支えないと思います。このカノンコードというのは有名なので、コードを知らない人でも聞いたことのある言葉かもしれません。日本人に大変好まれるコード進行で、多くの有名な曲がこのコード進行で作られています。一番有名なのは山下達郎御大の「クリスマス・イブ」でしょうかね。
ここで一つ言っておきたいのですが、私が既存のコード進行で安易に曲を作っていると批判しているように取られる方もいるかもしれませんが、実は逆で、私は「別にコード進行同じ曲があってもでもいいじゃん」と思っています。ブルースだって同じ進行の3コード12小節で数えきれないくらいの曲が作られているわけですから、良く出来たコード進行を取り入れて曲を作ることに何の問題もないと思っています。それで良い曲が作れるかどうかは別問題ですので。
閑話休題。で、この「リンドバーグ」はそういう下地がありつつ見事に多くの人に刺さりやすい曲として仕上がった、と言えるのですが、それだけではまだ理由として足りない。と思います。他にも何かある筈。
*次は詩について。(歌詞はここから↓)
https://www.uta-net.com/song/252335/
正直言って歌詞は意味不明。この詩を綺麗に解釈できる方は凄いと思います。自分には無理です。どう読んでも物語性は見えてこないし、誰かの気持ちや想い、またはメッセージといったものが明快に語られているわけでもない。タイトルの「リンドバーグ」もなぜ「リンドバーグ」なのか理解できない。でも、それで正解だと自分では思っています。この詩は、語感と『○○な感じ』な言葉をあえてコラージュしたように作られているのだと。タイトルの「リンドバーグ」もチャレンジだとか空だとかに含まれている『○○な感じ』の象徴的な意味合いでしかないと思えば納得できるし、例えばBメロの歌詞
“闇に触れる指先 照らすストロボライト”
“瞬く間に駆け抜ける あの子はスローモーション”
なんて前後の関係もなく突然出てきたシーンですが、その光景は頭に浮かぶものの意味はなんだかよく分からない。けどちょっといい感じ、じゃないですか?
そのほかの歌詞も、なんか開放的な感じ、なんかちょっと切ない感じ、なんだか少し前向きな感じ、そういった言葉をあえて脈略も無く重ねていっているよう思えます。理論的なのではなく感覚的に攻めてきていると言ったらいいのでしょうか。私はなんだか『ストーリー性のないMV』を言葉にしたみたいな歌詞だなあ、と思っていました。ひょっとしたら先に「リンドバーグ」というタイトルだけ決めて、これに合う言葉を紡いでいったのかもしれません。
こういった明確な所が無いところも、ひょっとしたら多くの人に支持される原因かなあとも思ったりします。詩を聞いた時に「なんかちょっと嫌だなあ」というような気持になることが少ないですし、聴いた人それぞれが自由な解釈を出来ますからね。
あと一つ言えるのが、同じ言葉や繰り返しを多用しているという事、です。これについては次でお話しします。
*繰り返しについて。
「リンドバーグ」という曲は、非常に“繰り返し”を多く使っている曲です。これは詩と曲、両方について言えます。上でも話したBメロなんかは象徴的で、
“闇に触れる指先 照らすストロボライト”
“瞬く間に駆け抜ける あの子はスローモーション”
この歌詞をそのまま2回繰り返します。しかも、1行目と2行目のメロディーは同じ。さらに2番も全く同じで、この歌詞を同じメロディーで繰り返してきます。
何か物を作ろうとしたとき、基本的には作家というのは変化をつけたがるものだと思います。「同じ表現が続いちゃうから少し変えよう」とか思うのものです。そこをあえて同じ表現で出してくるのは大抵の場合は何かしらの意図があるのです。(めんどくせーから同じでいいや、って人もいるかとは思いますが)
さらにサビの歌詞も出てくる言葉は
“リンドバーグ” と “この空が青いのは” と “君のためなのさ”
の3つのみ。
この曲の歌詞全体の言葉数の少なさはやはり意識してやっているとしか思えません。数を絞った印象的な言葉を繰り返すことで、聴くものに強烈な印象を植え付けようとしていると感じます。
繰り返しているのは詩曲だけではありません。編曲においてもそうです。印象的なイントロのド頭のドラムパターン、あのドラムパターン(バリエーションあり)を曲中にこれでもかというくらいに繰り返し使用しています。
さて、では繰り返しにはどういう効果があるのか? もちろんその部分を強調するという意味合いがありますが、その他にも、陶酔感、高揚感を高めるという効果があります。多くのダンスミュージックというのは同じビート、同じリズムを延々と繰り返すことによって演者、客、共に陶酔させ高揚させます。クラブミュージックなんかもそうですし、お祭りの光景を想像していただければ分かりやすいかと思います。例えば阿波踊り、例えばブラジルのサンバカーニバル。ま、「リンドバーグ」はそういったものほど明確な繰り返しってわけでもないですが。
*オタクについて
ひょっとしたらこれは余談になるのかもしれませんが、この曲とオタクについて少しだけ。
この曲にはライブ時、オタクによるメンバーの名前コールがあります。
「呼んでおくれよ」 \あやめー!/
「僕の名前を」 \あやめー!/
てな具合です。でもですね、この後の
「この世界が」
の後にはコールが無いのです。入れる隙間があるのにもかかわらず!
これね、オタクのファインプレーだと思います。曲の雰囲気を損なわないようにした、非常に抑えの効いた行為です。「この世界が」の後のわずかの静寂、あれがあるか無いかでどれだけこの曲の雰囲気が変わってくるか、想像に容易いと思います。
誰が先導しているのかは知りませんが、コールというのは徐々に増えていく性質のものだと思います。少しずつタイミングを見つけて誰かが入れていくのです。そして段々と賑やかになっていく、そういうものです。しかし発表されて1年半以上たった今も「リンドバーグ」ではこのコールの“隙間”が守られています。
上でお祭りの話をしましたが、世界中にある街中で大騒ぎするような祭りも、最初はそうではなかったと聞きました。どんな祭りも徐々にエスカレートして賑やかになっていくそうです。例外として富山県にある「おわら風の盆」というお祭りがあるのですが、これは古代は普通のお祭りだったのが徐々に静かに厳かになってきたという珍しい祭りらしいです。おっと、話が逸れすぎてしまいました。オタクの話に戻ります。
さて、このAメロが終了した後のBメロでも名前コールが入ります。ここは先程とは打って変わってメンバーの歌にかぶせて連続でコールしてきます。少しペースアップすることで徐々に客席も高揚してきます。(個人的にはアイドルの歌を聞こえなくするコールは好まないのですが、この曲に関してはなんか許しちゃう。勝手なものですねw)
そしてサビでは振りコピ。といっても右手を上げ下げするだけの初見の方でも盛り上がれる安心仕様。この流れを2番でも繰り返して、ラスト
“oh,yaeh イッツ マイ リンドバーグ”
を全員でシンガロングして 大団円。
高揚感、多幸感をみんなで共有して終了です。いや、まさにこれほどまでに大団円という言葉が似合う曲も珍しい。
という訳で色々とこじつけつつ「リンドバーグ」の魅力の謎を考えてみたのですが、納得いただけたでしょうか? 私は納得してません。そういう要素もあるかもしれないが…っていうのが正直な気持ち。以前に別の記事にも書いたのですが、何かが人の心に刺さるその理由なんてそう簡単に言葉にできるものではないですからね。
あ、読んで損したと思いました?でも大丈夫。最後にこの曲を聴けば大団円。
それでは。
