“今日は塾がある日だ”

 

 

彼の名はみのる。小学校6年生である。学校が終わったので、これから新横浜にある教室に向かうところである。

 

 

彼は塾に着き、教室に入った。

 

 

今日は国語の授業で、1時間目はテストであった。

 

 

休憩時間が終わり、2時間目はそのテストの解説から始まる。

 

 

“結構、難しかったなぁ”

 

 

このテストの採点は自己採点なので、先生の解説を聞きながら彼は自分の点数を付けていった。

 

 

自己採点が済んだ彼の点数はなんと96点だった。

 

 

しかし、残念なことに彼は自己採点をいいことに点数を上乗せしてしまったのである。

 

 

“まぁ、いいかぁ・・ 提出するわけでもないし・・”

 

 

彼はその点数を見ながら、しばらく自己満足に浸っていた。

 

 

“では、この問題ができた人は手を挙げて”と先生。

 

 

彼はそのとき、反射的に手を挙げてしまったのだが、周りを見てみると手を挙げているのは彼だけであった。

 

 

この教室は成績が優秀な生徒が集まるクラスであったため、彼はプレッシャーを感じ、嫌な汗をかいた。