わずかに生産された4機の実機の内、「真紅の稲妻」の異名を持つ突撃機動軍のエースパイロット、ジョニー・ライデン少佐に引き渡された機体として製作しました。
使用キット:MG 1/100 MS-06R-2 ジョニー・ライデン専用 ザクII Ver.2.0
ジョニー・ライデン少佐といえば、テレビアニメに登場しなかったMSやエースパイロットたちの設定を深く掘り下げた模型中心の企画、「MSV」により設定されたキャラクターのひとりです。
そして、ジョニー・ライデン少佐は地球連邦、ジオン公国の両軍をを含めたなかでも一二を争うほど人気のあったエースパイロットでした。
近頃ではビデオゲームやカードゲーム、コミックなどでの露出も多く、MSVという企画自体を知らなくてもジョニー・ライデン少佐やシン・マツナガ大尉の名前を知らないガンダムファンは少ないのではないでしょうか。
かくいう私も、小学生のころに
ジョニー・ライデン少佐ですが、前述の通りその人気からゲームやコミックをはじめ、様々なメディアに出演以来が殺到しており、かなり身辺多忙です。
そして、それぞれの媒体で、異なるパーソナリティを持ったキャラクターとして描かれており、どれが本当のジョニー・ライデン少佐なのかはきっと誰にもわからないのではないかと考えます。
コンシューマーゲーム「ギレンの野望」シリーズでは、皮肉屋な青年として同じ赤系をパーソナルカラーに選択しているシャア少佐に浅からぬ因縁を抱いていたりもすれば、そのことで白狼にからかわれたりもしています。
長谷川裕一氏のコミック「機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン」では、戦争とザビ家が嫌いな快活な若者とされ、本人の思惑とは裏腹にエースとして担がれていく様が描かれていました。
一年戦争終結から2年後の地球で、撃墜されたドップを横目に「俺はドップ……いや、ジョニー・デップだ」と名乗る場面は作中きっての迷シーンに違いありません。
使用キットはMG最高傑作と名高い「MG ジョニー・ライデン専用ザクII ver.2.0」です。
量産型ザクやシャア専用ザクの型を流用したランナー構成からか、カラーリングが旧キットや設定画とまったく違うver.1.0と比べると、このVer.2.0は文句の付け所のないほど完成度の高いキットに仕上がっています。
気になる人はフロントアーマーの幅増し、頭のひさし部分の隙間埋めなどを行えばより良いものになると思いますが、私は改造や改修などはまったく行っておりません。
塗装は基本的にマニュアルに忠実に行っていますが、なんとなく私の思い出の中にある旧キットのジョニー・ライデン専用ザクや当時のTVCMで見た映像のカラーリングと一致しなかったので、クレオスMr.カラー「シャインレッド」に少々「マルーン」を加えて調色してみました。
ただし、このときレッドを塗るのがはじめての経験で、下地にホワイトやピンクを塗らず、グレーのサーフェイサーの上から直接レッドを塗ってしまうという不始末を起こしてしまいました。
そのため、塗料自体よりも色味がくすんでしまいましたが、幸か不幸かイメージしていたジョニー・ライデンの真紅に近いような気がしたため、狙ってそうしたと考えることで事なきを得ました。
R型の大きな魅力である大型化されたバックパックですが、背面には徹底的に手間を惜しむ省エネ製作法の伝道師である都合上、塗り分けやデカール貼りなどは一切行いませんでした。
組み上げて一気に塗装、というR型ファンの方が聞いたら顔面蒼白&卒倒必至の手の抜き方だったりしますが、どうかご容赦を。
「R型のバックパックは急造品のため非常に劣化しやすく、すべて使い切りになっているので過剰な塗装が省かれている」という自分に都合のよいプロファイルを行って、溜飲を下げていただければきっと問題なしです。
ついでに告白させていただくと、脚部のフレアーの中身のパイプなんかも外側からは見えないのでオミットしています。
いい言葉ですね。オミット。
個人的にジョニー・ライデン専用機最大のチャームポイントだと信じてやまないのが、ショルダーアーマーのちょっと長めで鋭いスパイクです。
この部分で、ギャビー・ハザード中佐専用機やロバート・ギリアム大佐専用機など、他のMS-06R-2との差別化が図られています。
カラーリングは設定通りのイエローでもよかったのですが、ここは個性を主張してメタリックカラーにしてみました。
よりシャープな印象になったのではないでしょうか。
一般的なゴールド(金色)ではなく、ブラス(真鍮色)なのがこだわりです。
マーキングには、専用のガンダムデカールを使用しました。
ガンダムデカールは、一度完売になるとなかなか再販されませんから、少しでも「後々つくる可能性があるもの」に関しては一通り抑えておいた方がいいと思います。
時間が経つとデカール自体が劣化してしまうデメリットもありますが、パーソナルマークなどの汎用品では代替のきかない図柄が、使いたいときに手元にない状態はとてももどかしいものですから。
予断ですが、現在ガンダムエース誌上で連載中のコミック「ジョニー・ライデンの帰還」が毎回息を飲むほど面白く、単行本が出るのをとても楽しみにしています。
雑誌連載企画のMSV-Rとも連携し、歴史の闇に埋もれた超兵器の数々にスポットをあてつつ、謎多きエース「ジョニー。ライデン」の正体を追究するストーリー。
また、謎に包まれていたキマイラ隊の編成理由や、その最終的な目的など、MSVが世に出はじめた当時は設定のみだった様々な疑問に今、この時代だからこそできる回答を提示してくれています。
宇宙世紀以降のガンダム作品から入った新しいファンの皆様はもとより、リアルタイムでMSVを体験していたオールドタイプの皆様にこそ、読んで欲しい作品です。
それから、作中に登場するMSはガンプラをモデルに描かれているので、モデラーの皆様は製作の資料としても活用できるかと思います。
それと、お約束の美少女メカニックや、ツンデレ強化人間などなど、かわいい女の子も出ますので、そのあたりも楽しんでいただければ、と
以上、「MS-06R-2 ザクII ジョニー・ライデン少佐専用機」でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!