仕事の事を色々思い出したり考えたりしてたら

仕事で出会った人のことも次々浮かんできた


その中の1人、

今の私の考え方に影響を与えてくれた人がいる


定年間際の当時50代だったPさん


いつも穏やかで

声を荒げている所など見た事がない

1人で黙々と仕事している人だった


職場を仮に、老舗のデパートとしよう


伝統あるその職場は、

30代40代の人がほとんどいなくて

20代か50歳以上の年齢の人ばかりだった


当時私は40歳

その業界に入ったのは初めてだったので

周りの様子を伺いながら仕事をしていた


私は周りから浮かないように


その場で1番発言権のある人の

話し方を真似するということをしていた


若者のパワーが強いそのデパート


定年間際に揉め事を起こしたくないとばかりに

年配の社員が若者に気を使っている感じが

ありありと見てとれた


若者は、古い体質を変えたいと

「こんな(古くさい)やり方をやっているんですよ!

だから僕はこういう風に変えて効率よく

分かりやすくしたんです!!」

熱く語る


ほとんど皆がそういう考えだった


お客さんの悪口もしょっちゅう言っていた

何でデパートで働こうと思ったんだろうって

疑問に感じることもあった



私も徐々にその考え方に染まってきていた


なるほど一理あるなと思う事もあったが

ちょっともやっとする時も


私は古民家を見るのが好きで

昔の人は凄いなぁと感心することも多かったので

古い物を全否定する考えには

どことなく違和感を覚えていた


けれど自分の考えが古いのだと

自分に言い聞かせて合わせていた


ある日仕事の打ち合わせでPさんと話ていた

私とPさんは担当部署が同じで

話す機会がよくあった


その日も会議で使う資料を見ながら

社内のこと全般について話す


老舗デパートは

昔から使っている独特の呼び方があった


例えば

1階、2階などの階数をファーストフロアー、セカンドフロアーなどという呼び方

その事について

「こんな呼び方分かりにくいですよね。普通に変えればいいのに」


また催事の時渡す記念品についても

「これはお客様に喜ばれているんですか?もっと使いやすいものに変えてもいいのに」

など、私はその場にあった言葉を言えて満足していたように思う


しかしPさんは残念そうな悲しそうな

軽蔑するような表情で私の言葉を遮って言った



「それは違います。この呼び方はこのデパートの伝統です。それを守って次に伝えていく責任が僕たちにはあるんです」



記念品ついても

「この記念品を楽しみにしているお客さんがたくさんいます。デパートの主役はあくまでお客様です。お客様がいて次に我々がいるんです。」



その言葉を聞いて衝撃を受けた


デパートにきて初めて聞く考え方

自分がモヤっと感じていたことの

答えをもらった気がした。



同時に凄く素敵な考えだと思った。

この時、Pさんがお客様から人気がある理由が分かった

常にお客様の視点で物事をみている




Pさんは同僚と雑談などしない

群れなくて、いつも1人で黙々と仕事をしている



少し浮いているけれど

胸の内は

こんな熱い思いであふれている人なんだと驚いた。


流されず、自分が違うと思う事にはきっぱりと発言出来る


時にトップに直談判する姿もみた


そんなだから敵も作りやすくて居心地は悪かっただろうし、

色々言う人もいたと思う


険しい顔をして周囲を見渡してたのを見たのは一度や二度とではない


睨みつけている日もあった




けれど困ってる人がいると、自分はあまり関係なくても上司に話をしに行く

そんなかっこいい人だった




「守って伝えて継いでいく」

この考え方は私の中にずっといて

Pさんの存在と共に色あせない




カピバラ🦛に似ているPさんの

写真を引っ張りだして、

しばし思い出に浸りながら眺めていました凝視