ボーっとできない性分 | 暮らしを紡ぐ

暮らしを紡ぐ

コツコツと繰り返される毎日の暮らし。そんな中でも仕事や人との出会いや家族との時間を通して、確実に何か大切なものが紡がれていってるように思います。それが何かを探る旅はまだまだこれからも続いてゆきます・・・。

昨日あれだけ今日はボーっとノンビリ過ごそうと決めていたのに、結局のところ色々と動き回ってしまいました。でも、昼くらいまでたっぷりと寝たし大丈夫。


何だか私が一番好きな休日の過ごし方だったかも…。


今日はタコシ君が朝早くから起きて、何やらデザイン活動のほうを集中してやっているので、こりゃあお邪魔しちゃ悪いと思い、昼間のあいだは自立して過ごすことにする。

たまに、熱中して作業をするタコシ君の背中を眺めたりしながら、掃除機をかけたり、買ってきた枝モノを活けたり、読書をしたり、料理をしたり…。主婦らしいことを連続して、やる。


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途中途中で、昼御飯やおやつをタコシ君に与えながら。


私は私で、本屋に高山なおみさんの新しい本「フランス日記」を買いに出ることにする。

ありました!ありました!

手に取って、立ち読みもせず、めくりもせず、すぐにレジへ持っていく。

どうしてもすぐに読み始めたいので、それではと、ドトールへ寄る。カウンター席で緑を眺めながら、しばしコーヒー飲み飲み、読書にふける至福のひととき。


いやあ、それにしても、やっぱり高山なおみさんて好きだなあ。

何でだろう?文章に表れる人柄というか。潔さと謙虚さの両方を持っている人だと改めて思う。

あまりにも嬉しいので、ちょっとずつちょっとずつ読んでいる。明日からもちょっとずつちょっとずつ読み進めよう。寝る前に少しずつ読む。そんな本。


夕方になり晩御飯の買い物へでると、歩いている途中、公園で遊ぶお父さんと子供の姿がチラホラ。

お父さんと娘が真剣に色オニをして遊んでいる。懐かしい。

そうかと思うと、隣の家族は、スーパーまでの道のりを「チヨコレイト」をして遊びながら進んでいく。「じゃんけんぽん。チーヨーコーレイト!」とか言いながら。全員、すごく楽しそうに。


その風景がなんか胸キュンであった。

ただ歩いたほうが、よっぽど早くスーパーに到着するであろうに、子供のしたいことに合わせて、ゆっくりだけど楽しみながら進んでいくお父さんとお母さんの姿。なんて、素敵な家族の風景だろう。


私もああいうふうにして育ててもらったのだよな。

オトキチ(父親)やハイジ(母親)に、たくさん遊んでもらった幼い頃の思い出がグワーっと蘇る。改めて、ありがとう、という気持ちになる。


食卓テーブルの上に、ウワーッとボリューミーに、枝モノを活けてみたかったので、今日とばかりにそれをやる。天井から吊るされているハロゲンライトに照らされ、南天の黄緑色が輝いています。


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これから、この清々しい枝の下で、晩御飯にする予定。


台所で野菜やら何やらを切ったりしていると、トコトコとタコシ君がやって来た。

「いつも、ありがとねえ」と私の頭をコロコロとなでて、去って行った。


主婦というのは、女というのは、ああいう瞬間が何より嬉しいのでござる。「もう、何でもしてあげますよ~」という気持ちになる。

「ありがとう」の一言のパワーに、我ながら驚く。


タコシ君は今日一日中、こもって作業をしていらっしゃったので、御飯を食べたら、後で散歩がてら本屋へ行って、どっかでお茶でもしようという話になってる。一日の最後を一緒に過ごせる幸せよ。


週末というのは、こういう心のお掃除のためにあるんじゃないか。そんなことを思ったりした。


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