2016年、本屋大賞受賞作


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「羊と鋼の森」  宮下奈都さん 著


ピアノの調律に魅せられた1人の青年。
その彼が調律師として、人として
成長していく姿を描いた物語です。


劇的に何も起こらないんですよ。
坦々と彼を見守る一冊、でも
刺激がないわけじゃないんです。

こんな音なのかな、こんな景色が
広がったのかな、こんな匂いかな、
なんて想像力をかなり刺激してくる作品です。

なにがいいって、
主人公も普通でいいんですよ。

劇的に成長しない。
頑張りたいのに何を頑張っていいのか
わからない、
大丈夫と言われても大丈夫じゃない、、

天才話じゃないんです。
こつこつこつこつ、歩みを進める
青年の話。
その葛姿がとても共感できました。


タイトルの羊とか
なんのことかわからなかったのですが
ピアノの中には
羊が入っていたんですねー
ピアノという森の中、気持ちよかったです。



私もピアノが弾けたらな~。
習わせて欲しかったな~。
なんて昔も母に言ったことがありました。
返事は
「あんた絶対いややーってゆーてたで」
と言われました。
そうなんですよねー。全く興味がなかった!
習字や絵の方が大好きでした。
でも大人になった時、
あれもこれもやってたらよかったなー
と思うんですよね。
大人になると好きとか嫌いではなく
ただ武器を持ちたがる。



そうだ、
調律師つながりで、
「ピアノマニア」という映画も
調律の繊細さがわかる面白い作品でしたよ。