今、妊活の話をすると陰鬱とした体調不良ブログになってしまうので、閑話休題



先日、離れて住む友達と深夜のLINEレスバトルをしていて、気付けば午前3時と言う失態をおかしたのですが、その中で出て来た話題。
『夫は何もしていないのに世間からの評価は優しい良い旦那様で腑に落ちない』
「すっごくわかる!!!!」とふたりで非常に盛り上がり、私たちを睡眠不足にさせた憎いやつ。
世間一般的に、夫は妻に一途で元気に真面目に働いて暴力をふるわず、ギャンブルやお酒や風俗などを過剰に嗜まない限り良い旦那様と称される事。
例え、家事育児は小学生のお手伝いほども行わず、休日は昼まで寝ていようが少しばかり給料が安かろうが良い旦那様と評価される。
うちの夫はまさにこのタイプ。
もちろん優しいところも知っているけれど、町で見知らぬおばあさんが困っていても「お助けしましょうか?」なんて間違っても声を掛けないし、電車では意地でも席を譲らないタイプ。
私が夜な夜な夫のシャツを数枚アイロンを掛けていようが、夫の食べた皿を洗っていようが御構い無しで「先に寝るから」とか言っちゃう。
家事は朝にゴミ出しをしてくれるけれど、これも週に1回は忘れるし、ゴミ箱の周りにゴミを散らかしても気にしないテキトーな仕事っぷり。
それ以外は茶碗を下げる事すらしない。
休みの日は漫画読んで1日寝てるか、ラーメン食べに外出してるか、趣味の資格試験の勉強をしている。
でも私の親族や友達、職場の仲間など少し面識のある人には優しくて良い旦那様と持て囃されている

挙げ句の果てには夫側の親族からも「〇〇(夫)は良い奴だ!こんな良い奴を旦那に出来てあなたは幸せだ」と太鼓判。
そりゃあ、自分の選んだ人だから「ダメな旦那様ね」なんて言われるのも嫌だし、私の友人なんかは間違っても「嫌な人」なんて言えないのもわかるけど。
しかし、お世辞だとしても良い旦那様の敷居が低くない???
一方、妻の私はどうかと言うと、去年の春まではフルタイムで働き残業も月20時間…。
朝、早起きして洗濯。
帰りは買い物をしてから帰宅し、洗濯物を取り入れて畳んでアイロン掛けて。
お風呂を沸かしてる間に毎日の掃除機がけ。
料理(最低一汁三菜)、食器の後片付け。
休みの日はシーツを洗い布団を干して、夫のスーツをクリーニングに出し、水周りの掃除や窓の掃除で大忙し。
正直、平日は帰宅してから座れるのはご飯を食べている時とお風呂に入る時だけ。
…とまぁ、自分で思い返しても「私頑張ってるやん!」って感じなんですが、周りからの評価はイマイチ。
私の母や父、祖母は、「もっと夫を立てなさい」「夫を家に置いて里帰りとは良いご身分やね」「〇〇(夫)くん不出来な娘で迷惑を掛けてごめんね」ですって!!!!
義母も私に冷たかったし、友達にも「あなたは気が強いから旦那さんは尻に敷かれてそう」って言われたりするし、夫の会社の人にも年下のワガママ嫁だと思われている節がある。
確かに私は気が強いかもしれないしワガママですが、夫を罵倒した事は一度もないし、手を挙げた事もない。
でも、評価はどちらかと言えば悪妻…。
共稼ぎで家事をほぼ100%担っていても、ちょっとした言動や立ち振る舞いで評価はダダ下がりなわけです。
私の好きなマイインターンと言う映画で主人公のジュールズという女性が「最近男性って言わないわよね、女は女性って言われるのに男は男の子?」「私たちは頑張れ女の子!の世代なのよ」って話してるシーンがある。
話の筋としては、女は子供の時から職業訓練を受けて、女でも何でもできて何にでもなれる!って教育されてきた。
でも男性はほったらかし。社会に出ても子供っぽい服装に子供っぽい遊びに夢中。
どうして最近の男はこんななの!?って話。
本当にソレ。頑張れ女の子世代。
今や当たり前に"男の子"と同じように学校に通い、就活して、同じ部署に勤める。
結婚したって共稼ぎが当たり前で、よほどの金持ちに嫁がない限り専業主婦なんて言うとお荷物扱い。
結婚してしばらくして妊娠しないと周りからは「子供はまだか?」とせかされ、なんとか1人目を産んだら「2人目は?」
さらに仕事復帰の為に子供を小さいうちから保育園に預けると「こんなに小さいのに可哀想」とか言われたりする。
家事育児、企業人としての役割、良い妻としての役割、良い母としての役割…すべて完璧に熟すスーパーウーマンを求められる女性たち。
どんなに家事育児にクタクタでもオシャレでキレイな見た目まで求められたりする!
これが頑張れ女の子!
女性が社会進出するようになって、以前は求められなかった学歴や職歴まで求められるようになった。
でも、以前からあった女性の仕事は何一つ減らない。
確かにロボット掃除機をはじめとした便利な家電も発明されたけど、これを主に使っていると「ラクをしている」なんて言われたりする諸刃の剣。
一方、男性の仕事は減った。
昭和の時代は父親が自分の給料だけで家族を養うのは当たり前。家族に対して責任があった。
でも、今は住宅ローンだって折半している家庭が多い。
家計費も教育費も折半…なんだか夫と妻のルームシェアみたいな家庭が増えた。
つまり『家族を養う』という大きな仕事が減ったのだ。
こんな厳しい環境でも強く生きる女性は本当に素晴らしい。
一方、女性の頑張りに反比例してジュールズの言うとおり男性は年々威厳をなくしていっている。
甘やかされた男の子諸君はこの先どうなってしまうのか…。
草食男子なんて言葉もありましたが、世の中の男の子はパワーウーマンにタジタジ。
結婚率が下がっているのは女性の社会進出だけが原因ではないのではないだろうか?
尊敬できて頼り甲斐があるという、かつての理想の男性像は崩壊していっている。
女性が求める男性がいないのであれば、それは結婚どころでない。
女性全員が頑張ってるとは言えないけれど、少なからず女性はみんな頑張らなければいけない状況にされていると言う事をわかってほしい。
前述の話にしても、男である夫は最低限過去の旦那様達が守って来た決まりさえ守れば良い旦那様。
しかし、女である妻の私には合格点などない。
「何でも出来る何にだってなれる」の弊害。
女性は何でも出来て当たり前なのだ。
これが男の子への甘やかしじゃなくて一体何なんだろう。
頑張れ女の子はもうたくさん。
頑張れ男の子の時代よもう一度。