野球。
ベースボール。
都度都度
仕切りなおすから、
ビール片手に観やすいスポーツ。
とくに歳をとってくると、
サッカーは、切れ目がなくって
攻守の切替もめちゃくちゃ早くって
真剣に観てしまうし
ちょっと疲れてしまうから、
野球やアメフトみたいなのがちょうどいい。
途中でトイレにも行きやすい。
野球がオッサンに人気があるのは
きっとそういうことだろうと思う。
人生に似てるから、というのはウソだ。
だって、野球は人生にちっとも似ていない。
守りと攻めの時間が
確実に順番に用意されている。
必ず3アウトが9回ずつ。
順番に。
確実に。
そして、打者にとって、
必ず3球はあるという前提。
2ストライクまでは使っていい。
一方、ボールが4つで小さく勝つのもいい。
しかも、ピッチャーは
ちゃんと間合いを決めて投げてくる。
しっかりと自分の時間が
用意されているということだ。
自分が主役の時間が
周りからお膳立てされているなんて。
ネクストバッターズサークルから
ゆっくりとバッターボックスに向かい、
あとは、どう打つか。
2ストライク3ボールまでを使って。
だが、人生では、
そんなことはない。
1球で即アウトかもしれないし、
10球打てるかもしれない。
フォアボールは4球ではなく10球かもしれない。
ピッチャーは、
牽制球のごとく突然投げてくるかもしれないし、
じりじりとずっと投げないかもしれない。
もしかしたら、
大切な自分の打順が
気付かない間に終わっているのかもしれない。
攻めのチャンスなんて一度もなく、
ずっと守りっぱなしかもしれない。
サンドバックのように
いつまでもボッコボコにされっぱなしの人生
かもしれない。
しかし。
人生の試合は、
自分からおりない限り
いつまでも終わらない。
9回で終わりじゃないんだ。
別に、野球であり続ける必要もないけどな。