ドコモ、菅官房長官の値下げ圧力が悩みの種に


スマホ/ケータイジャーナリストの石川 温(いしかわ つつむ)氏がASCII(アスキー)でシリーズ掲載している記事を紹介したい。

私自身も個人的に興味がある業界なので、日頃から注視している。

国や行政が独占状態にある携帯通信業界にある程度の圧力をかける事は大賛成だが…

プラン別金額のみを比較している点に関しては疑問が残る。

まぁ比較するには多岐に渡る項目があると混乱してしまう為だろう…。


しかし、政府が大鉈を振るうのであれば…

例えば…

『 NTTドコモはMVNO業者への接続役務のみに専念すること… 』等…もあっても良いのではないかと絵空事を言ってみる。


現状、個人的には官房長官および総務大臣は、もっと筐体メーカーを含めたすべてが豊かになる様な施策および指導をしてもらいたい…と常々思う次第です。


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文面と画像はそのまま抜粋した。

『 ドコモ、菅官房長官の値下げ圧力が悩みの種に 』



https://ascii.jp/elem/000/004/018/4018876/

石川温のPCスマホニュース解説 第81回

2020年07月07日 09時00分更新

文● 石川温 編集● ASCII




政府インターネットTVより



6月30日、総務省は「電気通信サービスに係る内外価格差調査」の結果を発表した。

これは毎年、東京、ニューヨーク(アメリカ)、ロンドン(イギリス)、デュッセルドルフ(ドイツ)、パリ(フランス)、ソウル(韓国)の6都市における通信料金を調査、比較するものだ。

調査によれば、東京の通信料金は6都市で比べると「2GB、5GBのプランは中位の水準、20GBでは高い水準」なのだという。

これを受けて、菅官房長官は「携帯電話は大きな引き下げ余地がある」とコメントしている。

ただし、この調査は今年3月に実施されている。

日本ではNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの料金プランのうち、最も安いものが抽出されている。

つまり、4月8日にサービスを開始した楽天モバイルは調査の対象になっていない。


●シェア1位の事業者として、20GBは「世界一高い」

楽天モバイルの月額2980円で使い放題のプランを含めて勝手に6都市比較をしてみると、「2GB、5GBのプランは中位の水準、20GBは安価な水準に収まる」ということになる。

総務省の調査では20GBの場合は6877円なのだが、楽天モバイルは2980円であるため、半額以下になる。

世界で最も高い料金プランだったのが、4位にまで下落するのであった。

楽天モバイルの存在によって、結果が大きく変わりそうだ。

実は、この調査には単に複数のキャリアから安価なプランを抽出して比較するだけではなく「シェア1位の事業者比較」も存在する。

日本からはもちろんNTTドコモがエントリーしているのだが、シェア1位の事業者比較になると「2GB、5GB、20GBのいずれにおいても高い水準」という結果が出ている。

実際のところ、2GB、5GBは世界で2番目に高く、20GBでは世界一高いプランとなっているのだ。

つまり、世界の比較調査で見ると「NTTドコモの料金プランが世界に比べて高い」と言えなくもない。

ただ、NTTドコモも値下げ圧力に応じており、ここ6年間の推移を見ると、値下げの傾向にあるのは間違いないのだが、「あともう一押し」が足りないのは事実だろう。

そんな中、NTTドコモで気になるのが「サブブランド」問題だ。


●auとソフトバンクはサブブランドで料金競争

先日、KDDIは、UQコミュニケーションズから格安スマホ事業「UQモバイル」を譲り受けると発表した。

10月より、UQモバイルは、UQコミュニケーションズが手がけるMVNO事業ではなく、auのサブブランドという位置づけになる。

つまり、ソフトバンクとワイモバイルの関係と一緒だ。

KDDIはUQモバイルをauのサブブランド化することで、全国のauショップでUQモバイルを販売するようになる。

おそらく、auユーザーだが「安い方がいいから格安スマホへの移行を検討している」という人には、auショップでUQモバイルを勧めていくのだろう。

また、UQモバイルユーザーで「5Gスマホを使い放題のプランで楽しみたい」という人に対しては、auの5Gプランを勧めていくことになる。

ここ最近、「スマホを思い切り使い倒したい」という人と「スマホは必要最低限でいい。安く使いたい」というユーザーの二極化が進んでいる。

そのため、ソフトバンクとワイモバイル、auとUQモバイルは、ブランドを二つに分けることで、二極化するユーザーに逃げられることなく、うまいこと自分たちの経済圏に囲い込み続けるというわけだ。

また、サブブランドを強化することで、第4のキャリアである楽天モバイルに対抗するという意味合いも持つ。

メインのブランドであるソフトバンクやauは5G対応や最新のiPhoneを揃え、使い放題という世界観で優良顧客を確保する一方、料金競争を仕掛けてくる楽天モバイルにはワイモバイルやUQモバイルを当て馬にしておくというわけだ。

実際、すでにUQモバイルは楽天モバイル対抗の料金プランを6月より開始。

ワイモバイルも7月に追随している。


●「サブブランドを作ることはしない」で一貫しているドコモ

一方、NTTドコモは、今のところ、サブブランドを作る気配もない。

吉澤和弘社長は就任以来、「サブブランドを作ることはしない」と一貫している。

NTTドコモがサブブランドを作れば、業界に与える影響は相当、大きいだろう。

NTTドコモからわざわざMNPしてMVNOに移行する人もいなくなるはずだ。

これまで、MVNOを推進してきた総務省としてもNTTドコモからサブブランドが出てくることは望まないのではないか。

一方でNTTドコモとしても二極化するユーザーに対応し、安さを求めるユーザーに逃げられないためにもサブブランドを作りたいというのが本心かもしれない。

もちろん、世界的に高いとされる日本の通信料金を劇的に下げるには、NTTドコモが大幅な値下げをしないことには、調査の結果は変わらない。

NTTドコモとしてはメインブランドでは値下げをせずにサブブランドで安価な料金プランを作り、楽天モバイルやUQモバイル、ワイモバイルに対抗するのが理想的なはずだ。

菅官房長官からの値下げ圧力がある中、NTTドコモとしては、サブブランドを作るのか、作らないのか。

吉澤社長にとっての悩みの種と言えそうだ。