何だ苦労話がしたいのか、と思われるのもしゃくだから一応
断っておくが、苦労話がしたいわけではない。
むしろ苦労話としてはあまりにお粗末で、苦労している人なら
山のようにいるし、もっと厳しい環境で揉まれて来た人もたくさんいる。

だからそういう意味ではこっぱずかしいのだが、経験してきたことや
その時その時の思いが今やっていることや考え、思いにつながっているから、
あえてこういう書き方をしている。


さて、前回のブログに書いたことの続きに戻るが、歯科に1年努めた後、転職活動をするために辞めた。もともと1年という区切りを自分でつけていたので予定通りのはずだったのだが、次の会社を決める前に転職するのは自分を苦しめることになるからやめたほうがいい。それはもし同じようにして転職活動をしている人がいたら十分感じていることではないだろうか。僕にとっても後にも先にもなくつらい時期となった。

3ヶ月もあれば行き先なんて見つかると考えていたが甘かった。
それこそいくつもの転職サイトに履歴書を登録しておいて、これはと思うところに応募するが、何のレスポンスも無いかお断りの返事ばかり。何とか面接には行けてもそこから先に進めない。最初の1ヶ月ぐらいはまだ余裕もあったが、2ヶ月目になるとだんだん自信を失っていくし、焦りがつのるばかり。

しかし今考えれば受かる理由のほうが少ない。履歴書だから誰でも自分をうまく見せようとする。しかしその会社の何が良くて応募したのか、何がしたくて応募しているのか、自分の経験がその会社で何に生かせるのか、そんなことはほとんど書いていなかったと思う。

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まさに今そういう応募をいくつかみるが、そんな応募にはお断りの返事すら書く気も失せる。履歴書だけみても何も分からない。とりあえず応募ボタンを押しただけのような応募にわざわざ時間を割いて話をする気になるだろうか。そんな暇は僕の会社だけではなくてどこの会社にも無い。例えそれなりの経験やスキルがあったとしても(あるように見えても)、それよりももっと重要なことに欠けていると判断する。20代前半ぐらいなら僕もそうだったからまだ理解を持てるが、それ以上の人では無理だ。
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とにかく僕も焦った。何とかしなくてはならない。絶対転職!みたいなタイトルの本も買って
読んだりした。こういう本ばかり読んでも仕方ないと思うが、随分考え方を変えさせられるに至った。結局自分がやることをやっていない。本気になっていない。自分の棚卸しができていないから履歴書もお粗末。だまされたと思ってばかばかしいと思えたこともその通りにやってみたが、それが大きかったと思う。履歴書も磨がれていったし、面接で言うことも変わってきた。最後には3つぐらいの会社が候補に残り、うち一社などは飲みにも連れていってもらい、是非君が欲しいと言ってくれたし、もう1社も僕の希望年収よりも大幅に高い金額を提示してくれた。

(続きはまた)