先日購入したDiscover Japanを少しだけ読み進めましたところ、

気になる文を見つけました。


「伝統工芸と聞くと手仕事をイメージするかもしれませんが、手仕事のみにこだわる必要はないと思っています。もののクオリティや値打ちを守るのは大前提ですが、人間の手よりも機械のほうが優れている部分もたくさんあるわけだから、そういうところはハイテクに任せればいい。そうすることでコストも下がり、より多くの人に伝統工芸の素晴らしさを伝えられるわけですから。私は、将来的に、手仕事の多くは伝統工芸の伝承の試作品と、アート方面に残ってゆくことになると思っています。」


Discover Japanで「伝統工芸とモダンデザインを結ぶ先駆者」と紹介されている喜多俊之さんというデザイナーのコメントです。



一方、特別付録の「47都道府県お土産とラベルガイド」に紹介されていて知った、

手仕事フォーラム代表であり、鎌倉の「もやい工藝」のオーナーでもある久野恵一さんは

手仕事フォーラムのホームページで以下のように言っています。


「日本の国から手仕事の美しい品々が消えつつあります。手仕事がなくなることは一国の固有文化が滅びることに繋がります。いま、日本に残っている優れた手わざの数々も現代のライフスタイルに合いにくくなったという理由で、捨て去られようとしています。ひとたび失われれば再興することは容易ではありません。大量消費を見直し、手仕事の品を生活に取り入れることによって、潤いのある生活を始める時ではないでしょうか。」



単に比較はできないかもしれませんが、どちらも大事なことだと思ったので載せてみました。



「大量生産でコストを下げてより多くの人が使えるようにすること。」


「大量消費を見直して手仕事の品を生活に取り入れる。」



この矛盾をどう考えるか。


たぶん答えはどっちかということではなくて、その間にあるのだと思うのですが、

では、その間をどう考えるか?


そこを考えていきたいと思います。