一昨日、昨日とはじめてUSTREAMを真剣に見た。

デジタルステージという会社が「モーションダイ部」というので、

3日間であるソフトを開発して何個売れるかみたいな企画ものを

やっているのだが、話はそれだけではなくて、iPadやiPhoneのこと、

ソーシャルメディアのことまで多岐にわたり、

特に昨日の夜はiPadの非常に参考になり、重要なことを議論していた。

後でもう一度見たいと思う。


で、内容が面白く、素人放送でよくここまでやるなぁと見入って

しまったわけなのだが、USTREAM自体の面白さとは何かということを、

一面ではあるが、実感することができた。

「モーションダイ部」は僕が見ているときで、多いとき1300人程度、

同時に視ている視聴者がいるのだが、ツイッターとも連携していて、

話の内容によってフォロワーのつぶやきが多くなって動画の横の

タイムラインが急に早くなったり、フォロワーのコメントに

主催者側が答えたり、逆に主催者側からフォロワーに

問いかけたりするやり取りがある。

そこには、僕と同じようにiPhoneやiPadに興味があり、

将来性を感じている人たちがいて、視ている人、参加している人

にしか分からない一体感、臨場感がある。

これがUSTREAMのひとつの面白さなのだと思った。


もちろんUSTREAMを知らなかったわけでは無いし、

見たこともあるのだが、これまでは「ライブ映像が見れる、

自分から映像を配信できる」ぐらいで、テレビだって録画して

CM抜かして都合の良い時間に見る今日日、何が良いんだろうぐらいに

思っていた。

しかもこれまで見た映像はライブ映像ではなく、録画映像なので、

Youtubeと変わらないと思っていた。


そして、ここで思い浮かぶのは、「ユーザー・エクスペリエンス」

という言葉。

「ユーザー・エクスペリエンス」の定義は以下のようなものだ。

「製品やサービスを利用する過程(の品質)を重視し、ユーザーが真にやりたいこと(本人が意識していない場合もある)を「楽しく」「面白く」「心地よく」行える点を、機能や結果、あるいは使いやすさとは別の“提供価値”として考えるコンセプト。」


USTREAMも機能面では特に驚きを感じさせるものは今のところ

見当たらないが、前述のことだけでも「ユーザー・エクスペリエンス」に優

れているところがあると言えるのではないだろうか。


ただ、「ユーザー・エクスペリエンス」というのは

操作性も含めて考える必要があって、必ずしもUSTREAMがそう言える

かというと微妙だ。


それでいうとiPhoneとXperiaで比較して考えたほうが分かり

やすいだろう。


iPhoneとXperiaではiPhoneのほうがユーザー・エクスペリエンスが

優れている。


操作性で言えば、例えばフリックの感じもXperiaはiPhoneに近い

操作性になっているし、また機能も充実している。

しかし、実際に使っていれば分かることなのだが、Xperiaは

フリックの感じも、感度が良すぎるのか、意図しないところで

開きたくないものがすぐ開いてしまったりだとか、またタッチパネルの

部分だけでなく、ボタンに機能を持たせているので、直感的に

使えなかったりして、使っていていらっとすることが多い。

それではユーザー・エクスペリエンスが優れているとは言えないだろう。

そして、PCとの連携に関しても、iTuneとの連携ができるiPhoneとの

違いは言うまでもないだろう。


ここで大事なのは、こういうことは、実際そのものを使ってみないと

分からないということだ。おそらく、上のような話をしても、

iPhoneを使ったことが無い人はその良さが分からないだろうし、

Xperiaを使ったことが無い人はその良いところも悪いところも、

言っていることはなんとなく理解ができても

やはり、分からないだろう。


これからソーシャルメディアにしても、端末にしても今まで

以上に増えてくるなかで、利用者も食わず嫌いで見も触りもしないで

良いとか悪いとか判断してしまうのではなく、いろいろと試してみて、

自分にあったものを探せばよいと思うし、また僕も含めて、

サービスを制作、提供する側の仕事につく人は、

少なくとも今話題性のあるサービスや端末について、

ユーザー・エクスペリエンスが優れているのかいないのか、

どこが優れているのか、分かるまで使ってみる必要があるだろう。

優れたユーザー・エクスペリエンスにたくさん出会うことが、

優れたサービスを提供することにつながると思う。


そういう点でiPhone、iPadは(Macbook Proも)

すばらしいユーザー・エクスペリエンスを実感することができ、

そこから学べることは大きい。

金額以上の価値があると確信している。