Qは、兄弟がいません。ひとりっ子です。
それでわたしは、彼の兄弟と付き合う必要はないから、気楽です。もし兄弟がいたら、下だったらまだいいけど、上だったらちょっと大変。
そのかわりに法事と旧正月はいずれ大変かもしれませんね。
Qもひとり息子の自覚があって、今まで外国をうろついてたのに30代になって帰ってきたのはやっぱり親の近くにいてあげたいからだそう。
敬愛する民俗学者である宮本常一の父親も、日本各地を旅する息子に、後悔のないように生きろ、ただし30過ぎたら親のあることを思い出せ、というようなことを言っています。
オモニにとっても、息子はひとりなので、その分の期待がある程度はかかっているというか、つまりいずれは必ず韓国で韓国人と結婚して孫をもうけて、ということです。
いっぽうわたしは日本と韓国のハーフです。国籍は日本です。
わたしは日本生まれ日本育ちで、日本の教育を受けたから、普段は日本人ですと言っているので(ここらへんにはそれでもハーフの葛藤がある)、オモニが最初にQから彼女ができたといってわたしの話を聞いた時は反対だったそうです。
なぜなら韓国人じゃないから。
そして日本人だったら韓国語が話せないから意思疎通も難しいし、ましてや後々、結婚して子供を育てることになれば、お互い言葉が話せないと難しいから。つまり日本人どころか外国人はほぼ全部アウトですね。
100%韓国人じゃないのにわたしが付き合えているのは、100%日本人でもないから。
そして、韓国語がわかるから。
ほんとは日本人だったら賛成はしなかったのよ。でもあんたはお母さんが韓国の方だし、韓国語が上手だから。
と、ずばりと言われました。
べっ…勉強しといてよかったー!
お母さん韓国人で助かったーっ!

あぶなーいっ!
わかりやすく赤裸々にいえば、つまり、韓国人の血が薄まるのに抵抗があるんだと思います。
外国旅行もよく行く(主にアジアのお寺巡り)んだけど、そして息子にも外国暮しを許していたし、割と息子に執着心がない(彼独特のクールさに、うちのバカ息子は冷たい!とか言いながらもちょっと諦めてる。笑)し、なかなかあっさりしたオモニですが、そこはやっぱりこだわりのようです。
他に男兄弟がいれば何でも好きなようにすればいいんだけど、いないからやっぱり、そういうのも完全には諦めきれない部分はやっぱりある、と吐露してくれました。
むかし、Qに、なんで兄弟を生んでくれなかったんだ、兄弟がほしかった、みたいなことを言われて、その時は一人しか生まなかったのを後悔したとも。
なんだかそんな話を聞いたら、オモニー( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)ってなります。そういうのって多分誰にも言えないんだろうな。
わたしには、初めて会った時から娘みたいによくしてくれています。
意外と気が小さいのか、わたしの親の方の反応を気にしていて、韓国人と結婚なんて、お父さんはあんまりいい顔してないんじゃない?ご両親は反対してないの?なんて聞いてました。そーんなの!大丈夫です。わたしのお母さん韓国人ですから。ナニジンかなんて。
わたしは、Q家行きつけの焼肉屋さんでQのご両親と初めて会って食事した時に、仕事終わりでお腹も空いていたし、いっぱい食べなさいと言われたからぱくぱくといっぱい食べ、オモニから、うちの息子が好きなの?不思議ねえ。と言われて、その時ほんとに怖いもの知らずだったので、堂々と、
はい、好きです。
でも韓国人だから好きなんじゃありません(←ここでアボジオモニの顔がんっ?となった。笑)。
Mさん(Qの本名)がMさんだから好きです。
と、言いました。それも認めてくれてる理由みたい。こわいよーっ!なんとなし、綱渡り的。ちょっとバランスが崩れたら、落ちる。
オモニの周りの親戚や友達の方たちは、日本人の嫁に賛成で、その理由は、結婚したら、韓国人の嫁より親を大事にしてくれるからだそう。韓国でも最近のお嫁さんはかなり怖いし、義理の両親をかなり嫌がる人が多くなっていると聞きました。
日本人が優しいのはたしかに優しいと思います。韓国人の女の人はほんとに気が強くてはっきりしているから。ただ、情の深さも天下一品ですけど…。
でもそれは、ちょっと昔のイメージだとしても、正直とても嬉しかったです。ちょうどその時は、韓国が竹島問題に敏感になりはじめた時期で、わたしが日本人だから、それでQがまわりからよくないことを言われるんじゃないかと、真面目に心配していましたから。
わたしのことは悪く言われても関係ないけれど、Qまで被害を被るのはいやだ。
そんなことが今思い出すと懐かしい。
誤解がないように言っておくと、Qのお父さんとお母さんは最初からほんとによくしてくれています。わたしもしかしてQよりお父さんの方が好きかも。
Qのお父さんはとてもチャーミングで、わたしが、初めて、あっいいな、と思ったのは、家にお呼ばれして一緒に晩ご飯をごちそうになった時、食べ終わったお父さんが、ニコニコしながら、
「あーおいしかった!ごちそうさま。」
と言ったことで、
そういうのってなかなか言う人少ないと思うんですよね。小さいことでも感謝して言えるってすごいんじゃないかと思います。大そうな内容ではないけど、こういうことは大切だと思います。
少し前、Qがフィリピンにいた時も、お父さんが電話をかけてきて、息子より先にまず彼女は元気かと聞いてくれたそうで、そういうのは本当にありがたい。
おふたりにいちばん感謝しているのは、何と言ってもQをこんなにのんきで優しく、おおらかに育ててくれたことです。ほんとにね。
Qとわたしに子どもが生まれたら、その子は日本1/4、韓国3/4だから、クウォーターですね。
バイリンガル計画はもう進んでいますよ!