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期間限定★有馬とスカイトラベル!






               









「志信さん……行ってきて下さい」


「いいのか?」

「私はここで十真くんと話してるから、大丈夫ですよ」

「悪い、すぐ戻る」

「はい」

「十真、マリアにシンデレラでも出してやれ」

(シンデレラって……)

「はい、了解!」




志信さんはそれだけ言うと、さっと席を立って行ってしまった




「お待たせしました、シンデレラです」


十真くんが出してくれたカクテルに口をつける……
ミックスジュースのような味で、すごく飲みやすい



「美味しい…」

「それ、ノンアルコールカクテルだよ」

「え?」


「マリアさん、少し顔が赤いから、志信さん酔ってるって思ったんじゃない?」

「そっか……じゃあ、もうお酒は飲まないで、何か食べようかな…」


「そうしなよ、席はこのままにしておくからさ」





料理の用意されているテーブルへと向かうけれど、立ち上がって歩き出すと、予想以上に足元がフラついていた



「あれ…?」


「おっと…」



フラついて転びそうになった瞬間、さっきのバーテンダーに支えられていた
両肩に手を添えられる




「大丈夫? 酔っているようなので、お部屋にご案内しますね」

「あ、でも…連れが…
…」

「じゃあ、お連れの方には具合が悪くなった…とお伝えしておきます」




バーテンダーのその言葉に、そのまま部屋に戻ることにした




×  ×  ×  ×




「……あれ……私、どうしたんだっけ?」



ぼんやりとした意識の中、立食パーティーでの出来事が頭をよぎる
その時ふいに、ゴソゴソと何かがすれる音が耳に届き、甘いお香の香りが鼻孔をくすぐった



(あれ、この香り……どこかで……)
「…志信さん?」

「残念ながら、アンタの旦那じゃない」

「っ!誰っ!」


「おとなしくしてれば、悪いようにはしない」



知らない部屋のベッドに寝かされ、両手が縛られていた

バーテンダーのその様子に、背筋に嫌な予感が走る



「悪く思うなよ、これも依頼だからな…」

(い、依頼って……いったい誰がこんなこと………)


「心当たりあるだろう、アンタが妻だと困るやつ…」

「……まさか………・」

「なんだ、わかってるみたいだな…」




話すことを終えたのか、バーテンダーの男はベッドへと近づいてくる
逃げようとするけれど、両手が縛られているせいか力が入らなくて、上手く起き上がれない



「そんなことしても、無駄だよ」
「この部屋には、身体に力が入らなくなるお香を焚いてるらしいからな…」
「…せいぜいおとなしくしてるんだな」

「助けて、志信さん!」


「騒ぐなって言ってんだろう!」





身体をベッドに押し付けられて、片手で両手を押さえ付けられた




「やめて、離して!」

「うるさい!」


「志信さんっ!!」

「騒ぐな!!」



ガンッ!!!


「っ!!」





男の声とともに、鈍い音が部屋に響き渡った

それは…ベッドの枠を男が殴った音だった
あまりの音の大きさに、恐怖から身体が動かなくなる



「おとなしくしてろ!」

「やめて、離して!」


「黙れって言ってんだろう!」





男が再び手を振り上げた―――



(殴られる……・…!?)







④につづく……






イケない契約結婚
(C)Arithmetic






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ほらね~~やっぱり……
お約束通り…きちゃいましたよ~

この、期待を裏切らない展開……
さすがの、イケ契クオリティーですよね~~!!


だから、あのバーテンダーは怪しい…って言ったのに……
ヒロインちゃんも…ホント学習しないね~~www


まあ、この後も……予想通りの展開になることは間違いないだろうけど……


でも、これって……?


まっ、この続きは後ほど………感想を………