何やら最近、ファイザー社のCEOであるウール・シャヒン氏がワクチンを接種していない!ワクチン制作会社のトップが接種していないなんて裏があるに違いない!という話が一部ネット上で拡散されている。

 

その証拠とされているのがウール・シャヒン氏のインタビュー動画だ。

サムネからもわかる通り、このインタビューでシャヒン氏は「法律的に私はワクチンを接種することを許されていない」と言っている。

 

はぁ!!?法律って何さ!今やみんなワクチンを接種してるのに意味わかんないこと言ってるんじゃないよ!これはワクチンが危険であることを認識しているから何かと理由をかこつけて打っていないだけだ!!!

 

と騒がれているのだ。一部、だけどね。

 

えーと…このインタビュー1年前(2020年12月)のものなんですけど…

 

どうやら「反ワクチン」とやらは日付も読めない人たちらしい。とはいえ「法律的に」ってどういう事やねん、という話だが、これ、まだドイツでワクチンが接種開始になる以前のインタビュー動画なのだ。

 

詳しい法律や政府の事は調べてないのでわからんが、そりゃあいくら製作会社だからといって、政府がGOサイン出す前に社員やお偉いさんが先んじて特別にワクチン接種しちゃったら、それこそ大批判を食らうのではないだろうか?日本ではどこぞの首長が「私は医療従事者だ!」と先んじてワクチンを接種したことが議論になったように。

 

そしておそらくだが、製薬会社は医療従事者としても当初認められていなかったのではなかろうか。というのも、ドイツは12月27日に医療従事者と80歳以上を対象にワクチンを接種開始しているが、1月のシャヒン氏のインタビューでは、まだシャヒン氏含めファイザー社の人たち(WeもしくはManufacturing Teams=製造チームと言っている)がワクチンを接種できていないので早く打てるようになることを望む、と語られている。

 

その後どうやら1月末あたりに政府からOKが出てシャヒン氏含めファイザー社の人たちも接種できた、ということらしい。

 

なんというか…。確認もせずにただただ「悪」としている対象にとってネガティブな情報を鵜呑みにするとは、なかなかコミカルでもある。勝手な推測だが、最初にこの動画を拡散した人は、2020年を2021年と勘違いし、シャヒン氏の最新のインタビューだ!と拡散したのではないだろうか。

 

自分は「日本人」の「無差別」かつ「欧米準拠」のワクチン接種体制やワクチンの効果には疑問しかないが、こういう「反ワクチン」の人たちとは一緒にされたくないなぁ…。