2019(平成元)10月1日(火)

 

ビデオは後編に入ります

 

 

シーザーの部下であったマルクス、アントニウス(マルクス、アントニー)と

 

シーザーの後継者

 

ガイウス、オクタウィウス、トゥイルヌス(オクタヴィアン)は

 

シーザーの敵、暗殺に加わった共和主義者たちを

 

追い詰め政権を奪還するのに3年の歳月を費やしました

 

オクタヴィアン(ロディ、マクドウォール)とアントニー(リチャード、バートン

 

※オクタヴィアンはシーザーの妹の娘の子で、シーザーの甥にあたります

 

 

ローマを手中にしたアントニーとオクタヴィアンは

 

レビドゥスを加え第2回三頭政治を始めます

 

軍人であるアントニーは戦場で数々の勝利を挙げますが

 

当時の哲学者で文筆家のキケロは

 

アントニーは肉体が頑丈なだけが取り柄の無教養人で

 

酒に酔いしれ下品な娼婦と

 

馬鹿騒ぎするしか能のない剣闘士並みの男と酷評しています

 

 

新政権を樹立したものの維持するための資金がありません

 

白羽の矢が立ったのは富裕な富を有するエジプトでした

 

エジプトはクレオパトラが帰国すると

 

名目的な国王であったプトレマイオス14世が死亡します

 

(死因は不明ですがクレオパトラによる毒殺説もあります)

 

クレオパトラは我が子、カエサリオンが

 

シーザーの後継者に指名されなかったこともあり

 

幼い我が子をプトレマイオス15世として共同統治者に指名しました

 

クレオパトラの女王独裁国です

 

 

紀元前41年、エジプトに向かったのはアントニーでした

 

シーザーの死後、アントニーもローマ三巨頭の一角に上り詰めましたが

 

英雄シーザーには及びません

 

アントニーの再三の申し出を焦らしに焦らすクレオパトラに

 

アントニーは嫉妬します

 

思えばアントニーはシーザーがエジプトに入城したときも

 

クレオパトラのローマ凱旋入城のときも

 

また失意の底でローマを去る時も

 

常にクレオパトラに付き従い恋い焦がれていたのでした

 

クレオパトラは会いに行くことは出来ぬが

 

自身の船でなら会うとアントニーに呼びかけ豪華な船内に招き入れ歓待します

 

 

アルコールも入り

 

たちまち二人は恋情に陥ります

 

アントニーは資金協力を得たうえクレオパトラをも手中にし

 

二重の喜びでした

 

 

クレオパトラとの甘い生活を過ごすアントニーに

 

オクタヴィアンからローマ帰還の督促が届きます

 

紀元前40年、オクタヴィアンがアントニーを取り込むため

 

ローマに呼び寄せ姉オクタウィアを嫁がせた政略結婚でした

 

12歳の時、初めて見た軍服姿のアントニーに

 

恋していたクレオパトラはその結婚を知り

 

一人たけ狂うのでした

 

(映画では二人を割くストーリーですがこの結婚はアントニーが

 

エジプト入りする前になされていました)

 

映画に戻ります

 

再びエジプトに戻ったアントニーに

 

クレオパトラは冷たくあしらいますがそこは男女の仲

 

その後、二人には紀元前39年に双子の男女と

 

紀元前36年に男子が産まれています

 

 

紀元前36年アントニーは

 

クレオパトラの支援を受け、あのシーザーをも果たせなかった

 

パルティア(現イラン付近)攻略のため遠征しますが

 

無残な結果となってしまいます

 

その汚名を返上しようとアントニーはローマを裏切りパルティアに味方した

 

アルメニア王国を攻撃し国王を捕虜とし鬱憤を晴らします

 

そしてその凱旋式をローマではなく

 

エジプトのアレクサンドリアで挙行しました

 

さらにアントニーは自らの領土をローマに無断で

 

クレオパトラとその子供たちに分割し

 

オクタヴィアンの姉でもある妻のオクタウィアを一方的に離縁し

 

さらに自身の遺骸はアレクサンドリアにと

 

ローマ人の神経を逆なでするものばかりでした

 

ローマではエジプトの女王に骨抜きにされ

 

ローマ人の自覚を失ったとまで吹聴されました

 

アントニーはそれだけ正直な男であったのかもしれませんが

 

政治家としては愚かすぎます

 

 

こうしたアントニーの失政をオクタヴィアンは見逃さず

 

アントニーとの対決を決断し

 

プトレマイオス王朝に対し宣戦布告しました

 

紀元前31年9月

 

両者の雌雄はギリシャのアクティウム沖、海戦で始まります

 

陸戦を得意とするアントニー軍は当初海戦を避けていましたが

 

クレオパトラが軍艦を300隻こしらえたこともあり

 

その意を汲んで海戦に舵を切りました

 

(アントニーはどこまで盲目なんでしょう)

 

勇猛果敢なアントニーは中央突破しオクタヴィアンに迫ります

 

オクタヴィアンの策略でその船は

 

傀儡物のオクタヴィアンが乗りアントニーは敵艦に包囲されます

 

 

形勢不利、アントニーもこれまでと思ったクレオパトラは

 

船団を離れエジプトに向け退却します

 

逃走するクレオパトラの船団を見たアントニーは

 

自身が総大将であることも忘れ

 

哀願し必死で止める兵士を振り切り恋するクレオパトラを追い乗り込みます

 

敗北の将の汚名の上に

 

兵を置き去りにしたことから味方からも敵方からも見放されます

 

何とかエジプトに帰還した二人ですが

 

オクタヴィアンとの和解交渉は遅々と進みません

 

何としてもアントニーを救いたいクレオパトラは国外逃亡も図りますが

 

警戒が厳しく不可能でした

 

紀元前30年8月

 

人望地に堕ちたアントニーは自殺を図り

 

クレオパトラの腕の中で息を引き取ります

 

二人を追いオクタヴィアンもアレクサンドリアに入城します

 

 

捕虜となったクレオパトラが自殺することを恐れ

 

厳重な警戒をする中

 

クレオパトラは隠し持っていたイチジクの篭の中に

 

毒蛇を忍ばせ自身の身体を噛ませ息絶えます、39歳の生涯でした

 

オクタヴィアンあての遺書がありました

 

願わくはアントニーと共に埋葬してほしい…と

 

オクタヴィアンはその後クレオパトラの遺言を聞き入れています

 

この時代

 

女王の座も将軍の座をも放棄し

 

恋に走った二人は、物語同様

 

現実の世界にまでその恋が及びテイラーとバートンは結婚します

 

人間味あふれたドラマとなっていました

 

監督  ジョゼフ、マンキ―ウィッツ

 

1963年度  アカデミー賞(撮影、美術、衣装、特殊効果)4部門受賞

 

 

作品としては★★★でしょうか