2018(平成30)年9月29日(土)

史上最強のイケメン中継ぎエース

ピッチャーは浅尾』 二度と聞けないアナウンスが流れたのは

この日の最終回、9回表の阪神の攻撃

0-4とビハインドでの登板

それでもこの日のナゴヤドーム36,000人を超える

観客は殆ど帰ろうともしせず、このコールを待ち続けました

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対するは昨季20本塁打を放った若トラの中谷将大(まさひろ)選手(25歳)

福岡工大城東高~福岡大~2014年阪神(ドラフト3位)入団


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現役最後のマウンドを終えた浅尾投手

2010年、2011年とリーグ連覇時

黄金リレーを共に担った岩瀬仁紀(43歳)に

この日、最後の黄金リレーが再現されました

⑬岩瀬投手 ②荒木雅博(41歳)遊撃手ともに今季限りで引退です

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背番号80は森監督(63歳)

2017年から谷繁監督の後を引き継いでいます

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浅尾から岩瀬へのリレーは

浅尾の最後のたっての思いでした

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岩瀬にとっても1,001試合登板の金字塔です

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試合終了後、ナインから胴上げされる浅尾投手

プロ12年、33歳の惜しまれる現役引退です

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浅尾拓也


1984年(昭和59年)10月22日生まれ   体重4,130g  A型

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野球を始めたのは6歳から

幼いころ野球に親しんだ近くのつつじが丘公園野球場

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プロ選手となった以降も毎年野球教室に出かけ

気軽にサインに応じています

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浅尾のファンサービスは積極的で

オフには野球教室、病院や養護施設慰問

春のキャンプでも過酷な練習後、求められたファン全員にサインしています

ある取材陣から毎日大変ですねと問われると

ファンの皆さんがルールやマナーを守ってくださる限り、僕は書きます

僕にとっては毎日のことでも

来てくれた人は、その日しか来れないからと答えています

中学も知多市立八幡中学校(中日OB山崎武司も同校出身)

中学校でもポジションは捕手でした

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高校は愛知県内の公立、無名校

現在の常滑高校

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チームに投手がいなく高校2年で投手に転向

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甲子園は夢の夢でした

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大学は県内美浜町にある日本福祉大学

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プロ野球や社会人野球に進んだOBゼロの全くの無名校です

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グラウンド整備する浅尾投手

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大学時代、バッテリーを組んだ忠内氏

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浅尾の急成長を直に感じています

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毎日ちょっとずつミットに来る感覚が

ズドンと重たく感じ…と  述懐しています

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スピードが増すにつれ

率先して近くの砂場を走ります

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足が砂場にズボズボはまるような浜をパッパッと走り

全身がバネのような人間でした…と

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そして大学4年ではMax152キロを記録

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野球に対する思いも燃えてきました

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大学4年生  2006年(平成18年)

秋季の2部リーグ

名古屋産業大学戦でノーヒットノーラン達成

愛知大学野球リーグ1,2部入れ替え戦でも

名城大学に勝ちチームを1部昇格に導きました

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愛知大学リーグ2,3部の通算成績は

53試合に登板   21勝9敗でした

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2006年、第42回ドラフト会議で

中日から三巡目で指名され日本福祉大初の

プロ野球選手の誕生です

182cm   78kg

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中学まで軟式をやってきました

そういう子でもプロに入り活躍できることを証明したいと語っています

中日の他に西武、ヤクルトもマークしていましたが

浅尾自身、中日以外は東邦ガス入りをほのめかしていました

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同期に

堂上直倫内野手(愛工大名電)  西川明内野手(三重高~法政)

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契約金8,000万円   年俸1,200万円でした

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ルーキーイヤーの2007年(平成19年)

落合博光監督4年目のシーズン目(優勝、2位、優勝)

4月10日、阪神戦でリリーフで初登板

4月24日、広島戦、1回奪三振3でプロ初勝利

5月9日、広島戦初先発、6回被安打2、失点2で2勝目

フレッシュオールスター出場、セーブを挙げるも

後半は肩を痛め殆ど登板機会なし

チームはリーグ2位ながらクライマックスで巨人を倒し日本シリーズ

日本ハムを4勝1敗と下し53年ぶり二度目の日本一に

浅尾、19試合(先発5)登板 4勝1敗1ホールド

51回投げ  201打者 被安打51 被HR5  四死球21 奪三振40 自責点20  防御率3.53 

契約更新

来季年俸  1,700万円

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入団2年目の2008年(平成20年)

開幕は二軍でスタート、その後中継ぎとして一軍復帰

オールスター後、北京五輪開催で代表に招集された岩瀬に替わりストッパーに

8月7日ヤクルト戦で初セーブ

戦列復帰した岩瀬にストッパーを任せ

浅尾は勝ちパターンのセットアッパーとして起用されます

チームは3位

クライマックスシリーズ2位阪神に勝利も1位巨人に敗れ敗退

浅尾は44試合(先発0)登板  3勝1敗1セーブ12ホールド

50回1/3  179打者 被安打43 被HR0 四死球14 奪三振35 自責点10 防御率1,79

契約更新   来季年俸 3,500万円

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野球野球野球

3年目  2009年(平成21年)

初の開幕一軍入り、さらにオープニングピッチャーを任され

勝利投手となります

しかし、それ以降先発起用に結果が出ず

セットアッパーに戻り、終盤にはストッパーも務めます

落合ドラゴンズ2位、クライマックスシリーズ

3位ヤクルトに勝利も1位巨人に敗れます

浅尾は67試合(先発7) 7勝9敗6セーブ33ホールド

113回1/3  419打者 被安打108 被HR6 四死球32 奪三振96 自責点44 防御率3,49

契約更新  来季の年俸 7,500万円

この年の暮れに高校時代の同級生、古川沙帆里さんと結婚

 2012年11月、長男が誕生しています

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4年目  2010年(平成22年)

浅尾は年間を通じセットアッパーに務め

9月5日、2005年に記録した阪神、藤川球児の日本記録を更新する

21試合連続ホールドを樹立

9月17日、横浜ベイスターズ戦で日本新記録の59ホールドポイント

9月25日、横浜戦でシーズン47ホールドを達成

72試合に登板し 12勝3敗1セーブ  防御率1.68

最優秀中継ぎ投手賞を受賞します

チームは優勝、クライマックスも制し日本シリーズ

千葉ロッテと対戦2勝4敗1分けでVを逃します

浅尾が大ブレークした年でした

細身の身体から投げ出される球速は、平均149キロ

Max157キロの速球が武器で

高速フォークボール、縦に曲がるスライダー(138km)さらに

120km台のパームボールを投げていました

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投球フォームはティーバックが小さく腕の振りが速いスリークォーター

これは幼いころから捕手をやっていた影響で

浅尾自身も何度も直そうとしたが、直しきれずこの投球フォームになったそうです

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抑え投手として走者を置き

クイックモーションで投げるには適し、走者の盗塁を

阻止するには適したフォームでした

さらに牽制球、フィールディングにも優れ

2001年から5年にかけ盗塁王となった阪神赤星選手に

浅尾がマウンドにいるときは盗塁を試みようとは思わなかったと言わしめています

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2010年

72試合登板  12勝3敗1セーブ47ホールド 

80回1/3  294打者 被安打60 被HR4 四死球11 奪三振35 自責点15  防御率1,68

来季の年俸は1億超えの1億3,500万円です

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入団5年目の2011年(平成23年)

浅尾が最も輝いた年でした

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セットアッパー、ロングリリーフ

岩瀬が不調に陥りストッパーと大車輪の活躍でした

79試合に登板  7勝2敗10セーブ  防御率0,41

リーグ1位の45ホールド、52ホールドポイントを記録し

9月17日巨人戦でプロ新記録の通算155ホールド記録を達成

10月18日の横浜戦で胴上げ投手にもなっています

2年連続中継ぎ最優秀投手にも選ばれ

先発したことのない投手が初めてゴールデングラブ賞を受賞し

セリーグのMBP最優秀選手賞をも受賞しています

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セリーグを制した中日ですが

チーム打率228、419得点はセリーグワーストであり投高打低のチームでした

クライマックスではヤクルトを下し

日本シリーズに福岡ソフトバンクに3勝4敗と敗れてしまいます

6年契約の落合監督が去り

次期監督にOBの高木守道監督が挑みます

2011年

79試合登板  7勝2敗10セーブ45ホールド

87回1/3  307打者 被安打57 被HR0 四死球17 奪三振100 自責点4 防御率0,41

最高の成績でした

来季の年俸は2億7,500万円です

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入団6年目の2012年(平成24年)

前年、最多勝の同僚吉見と、ともに東日本復興支援ベースボールに

侍ジャパンに選出されますが

シーズン前から原因不明の球威、減速に悩まされます

浅尾29試合登板 1勝1セーブ15ホールド

30回 106打者 被安打21 被HR0 四死球9 奪三振29 自責点5 防御率1,50

5月14日には登録抹消となり

二軍での調整が続きます

16試合1勝3セーブ  

15回2/3  60打者 被安打16 被HR2 四死球7 奪三振9 自責点7 防御率4,02

高木ドラゴンズも2位発進乍らクライマックス

3位のヤクルトに勝つものの1位巨人に敗れています

順風満帆のプロ生活に暗雲が漂い始めた1年でした

来季年俸  初のダウンで2億2,000万円です

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入団7年目 2013年(平成25年)

前年からの右肩(肩関節腱板)の不安もあり二軍スタート

5試合 2勝0敗

6回  23打者 被安打5 被HR2 四死球2 奪三振5 自責点4 防御率6,00

一軍には7月12日に復帰するも本来の姿は見られませんでした

チームも4位と低迷し

高木監督は辞任、来期は捕手谷繁が兼任監督で挑みます

浅尾は34試合登板  2勝3敗1セーブ22ホールド

30回2/3  112打者 被安打26 被HR2 四死球16 奪三振19 自責点5 防御率1,47

来季の年俸  1億6,500万と連続のダウンです

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入団8年目  2014年(平成26年)

浅尾の雄姿が忘れられません

かすかな期待と望みを持ち声援するもこの年も復活ならずでした

2010年のフォーム

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22試合登板  1勝1敗8ホールド

19回  70打者 被安打17 被HR4 四死球16 奪三振20 自責点13 防御率6,16

ファーム成績  11試合0勝1セーブ

11回1/3   43打者 被安打9 被HR0 四死球5 奪三振8 自責点3 防御率2,38 

チームも2年連続のBクラス4位と低迷

来季の年俸  1億2,000万円とダウンです

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入団9年目  2015年(平成27年)

36試合に登板、やや復活の兆しは見せるものの

1勝1敗3セーブ16ホールド

31回  119打者 被安打31 被HR3 四死球20 奪三振30 自責点11 防御率3、19

二軍成績  7試合 0勝1敗  

8回1/3  37打者 被安打12 被HR0 四死球4 奪三振15 自責点3 防御率3,24

チームは5位に低迷

谷繁捕手兼任監督、来期は監督一本で

浅尾、来季の年俸9,800万円  1億を割りました

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入団10年目  2016年(平成28年)

右肩の故障に苦しみ1軍登板なしの厳しいシーズンでした

ファーム成績  28試合  1勝2敗5セーブ

25回1/3  103打者  被安打27 被HR2 四死球6 奪三振26 自責点12 防御率4,26

80周年記念のチームも低迷

8月9日には谷繁監督の休養=解任

監督代行に森繁和ヘッドコーチが就任もチームは最下位となります

浅尾、来季年俸  7,350万円

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入団11年目  2017年(平成29年)

4月9日、巨人戦で2015年9月26日以来の登板を果たします

10月1日のヤクルト戦でホールドを挙げ

プロ球界3人目の200ホールドを達成します

森監督、Bクラス5位のシーズンでした

浅尾

4試合登板  1ホールド  

3回  14打者 被安打6  被HR0 四死球2 奪三振5 自責点4  防御率12,00

二軍成績  43試合 3勝1敗15セーブ

40回1/3 147打者 被安打34 被HR4 四死球15 奪三振39 自責点12 防御率2,68 

浅尾  来季年俸 5,600万円

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入団12年目  2018年(平成30年)

現役、最後の年になります

10試合登板  0勝0敗  

9回1/3  31打者  被安打7 被HR1 四死球8 奪三振7 自責点5 防御率4,82

二軍  27試合 0勝1敗

27回  95打者 被安打24 被HR0 四死球13 奪三振18 自責点8 防御率2,67

浅尾12年間の通算成績(一軍のみ)

416試合登板(先発は12試合)38勝21敗23セーブ200ホールド

投球回数505回1/3   2058打者

被安打427  被HR25  四死球156  奪三振460

自責点136  防御率2,42   

12年間プロの世界でやってこれたことに感謝しています…と

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2006年入団時の浅尾

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浅尾の中学校の先輩

元中日OBの山崎氏が評しています

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浅尾拓也

私の中では胸キュンとなるプロ野球選手でした

※  2018(平成30)年ドラゴンズ昨年に続き5位という不本意な成績で

森監辞任、来期は与田新体制で挑みます

追記

浅尾拓也2軍投手コーチで

ドラゴンズ若手投手の育成に励みます