2017(平成29)年6月26日(月)
日本将棋連盟で史上最大の記録更新がありました
前人未到の公式戦29連勝
30年ぶりの記録更新です
成し遂げたのは若干14歳(中学三年生)の
藤井聡太四段です
歴代単独1位となる29連勝を達成し
感想戦で対局を振りかえる藤井聡太四段(左)と
対局相手の増田康宏四段(19)
藤井聡太四段
2002年(平成14)7月19日、 愛知県瀬戸市で誕生
2016年(平成28)10月1日、14歳2か月12日で史上最年少棋士となります
21世紀生まれの初の将棋プロ棋士で
これまでの記録
神武以来(じんむこのかた)の天才といわれた
加藤一二三、九段の14歳7か月という記録を62年ぶりに更新しました
(6月30日、加藤一二三9段引退会見より)
1954年(昭和29)14歳時の対局写真
中学生でプロ入りを果たしたのは
加藤一二三、谷川浩司、羽生善治、渡辺明に次ぐ5人目です
中学二年生のプロ棋士誕生です
藤井少年と将棋の出会いは
5歳の時に祖母が与えた、くもん出版のスタディ将棋でした
将棋に夢中となった聡太君は
近所のふみもとこども将棋教室に通いだします
(このころ幼稚園の誕生日カードに名人になりたいと書いています)
2009年(平成21) 小学1年の将棋大会時の聡太君
小学校1年、6歳でアマ初段に
2010年(平成22)3月に東海研修会入会(小1年)
同年4月、8歳(小2)で岡崎将棋まつりで優勝
名古屋市で開かれた将棋大会で決勝の対戦相手
小3の中西悠真君(優勝)と準優勝の聡太君(8歳、小2)
(2010年10月、悠真君の母、和美さん提供)
また、この頃から詰将棋に興味を持ちだし
9歳で自作の詰将棋が、雑誌将棋世界、詰将棋サロン年間優秀作として
谷川賞を受賞
2015年(平成27)3月、12歳(小6年)で
第12回詰将棋解答選手権チャンピオン戦で驚異の全問正解で
史上初の小学生チャンピオンとなり
以降、2017年の第14回まで三連覇を達成しています
聡太君の住まいは瀬戸市
小学校は地元の效範(こうはん)小学校
現在は名古屋市の名古屋大学教育学部付属中学3年に在籍中です
国立大学の付属学校として中高一貫の併設校は全国唯一の学校で
偏差値も65と高く全国624校中116位で
高校OBには、衆議院議員辻本清美氏(民進党)がいます
普通のサラリーマン家庭です
父母と4才年上の兄との4人家族です
母、裕子さんと
2011年(平成23)8月6日、9歳(小3)
第10回全国小学生倉敷王将戦、低学年の部で優勝
これにより日本将棋連盟のプロ棋士養成機関
奨励会の入会一次試験が免除となります
2012年(平成24)9月、10歳1か月(小4)
奨励会にアマ初段、6級で入会
この頃から奨励会幹事の杉本昌隆七段を師匠として仰ぎます
余談ですが
入門初日に聡太君、平手で師匠に勝ちました
師匠いわく、持っている才能がプロから見ても羨ましく
常識的な教えはかえって、やらない方がよく
技術的なことは控え、教えることは特になしという弟子でした
また、負けると本当に小さい頃は、将棋盤を抱えてよく泣いていたとも話されています
同年11月、10歳3か月(小4) 9勝3敗で5級に昇級
2013年(平成25)5月、10歳9か月(小5) 9勝3敗で4級に昇級
同年6月、10歳10か月で(小5) 6連勝で3級に昇級
同年9月、10歳11か月で(小5) 6連勝で2級に昇級
2014年(平成26)4月、11歳8か月で(小6) 9勝3敗で1級に昇級
同年6月、11歳10か月(小6) 12勝3敗で初段に昇段
2015年(平成27)2月、12歳5か月(小6) 12勝4敗で二段に昇段
同年10月、13歳2か月(中1) 14勝5敗で三段に昇段
2016年(平成28)10月1日
14歳2か月(中2) 三段リーグを13勝5敗で
プロ棋士としての登竜門四段に昇段
史上最年少プロ棋士の誕生です
同年12月、新四段を祝う会で、将棋仲間の中西悠真君と
プロ公式戦、初対局は
2016(平成28)12月24日
第30期竜王戦6組ランキング戦で
対局者は加藤一二三、9段でした
因縁でしょうか
新旧の神童同士の対局です
加藤一二三77歳、藤井聡太14歳(中2)
年齢差62歳6ヵ月、最多年齢差対局で
110手で藤井四段、勝利
公式戦、史上最年少記録14歳5か月5日という記録を樹立します
この一番を振り返り
加藤一二三9段は秀才型の天才だと絶賛しました
2017(平成29)6月30日、加藤一二三引退会見にて
藤井聡太四段、礼儀正しい謙虚な
良い後継者が現れたと破顔一色でした
デビュー戦以降の戦績です
彗星のごとく現れた将棋界のスターに
TVワイドショーもこぞって放映
6月26日(月)
今日は29連勝記録達成なるかどうかの大一番です
二人のプロフィール
東西の天才の対局です
現在のプロ棋士は162名
10代の棋士は今日の対局者二人のみです
今までの二人の対戦は非公式戦で増田4段2勝1敗とリードです
東京将棋会館 10:00 対局開始です
持ち時間は両者5時間
聡太君、やや劣勢か
相手の後ろからのぞく『ひふみんアイ』を実践
元祖、ひふみんも大喜び
開始から8時間
やや押され気味の聡太君
意表をつく63手目63手目6五桂とはね
1五角打ち、5三桂打ちと
角桂、頭の丸い駒4枚で玉を封じ込めます
優勢に駒を進めた増田四段ですが
午後9時24分91手で投了です
増田四段の感想です
藤井颯太君
途中苦しくて最後は何とか食い付いてと
そういう感じでしたとの弁
今までの対局の中で一番の対戦はの問いに
30年ぶりに記録を更新された
神谷八段、立派なコメントです
藤井君の地元、愛知県瀬戸市
師匠の杉本七段も大忙しです
竜王戦本戦という大舞台で
神谷八段の不滅と言われた記録を抜くとは驚愕ですと語りました
羽生三冠からも祝福のメッセージが
翌日のスポーツ紙一面トップ記事です
空前の将棋ブーム到来です
藤井聡太四段の扇子
クリアファイル
第三弾のグッズはジグソーパズルです
対局はまだまだ続きます
次戦は7月2日(日)
佐々木五段です
藤井聡太 頑張れ
対局中の二人
藤井聡太君
身なりを整え、負けましたと頭を下げました
101手で投了です
最後まで押されっぱなしの将棋でした
記録はいつか途切れるものと淡々と敗戦の弁です
今後も彼の将棋人生を注目しつづけたいと思います
有難うございました