2016(平成28)年11月

11月に見た韓国映画 『ザ、タワー』 超高層ビル大火災

2012年(平成24)制作   122分

監督  キム、ジフン

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ソウルを流れる漢江の中州、汝矣島(ヨイド)永浦項地区に立つ

地上108階450mの超高層複合ビル、タワースカイが舞台です

1700世帯、5700人の住居者と

展望レストラン等の商業施設を併せ持ち

二棟の70階部分が渡り廊下で結ばれた巨大なランドマークです

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12月24日、クリスマスイヴのこの日

タワースカイ施設管理チーム長のイ、デホ(キム、サンギョン)は

シングルファーザーで一人娘のハナ(チョ、ミナ)に

このイヴは一緒に過ごそうとタワースカイに呼ぶのでした

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デホはこのタワースカイのフードモール、チーフマネージャーの

ユニ(ソン、イェジン)と娘のハナを引き合わせたい思惑もありました

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イヴ当日の夜

タワー上層階の会場では

前例のない盛大なパーティーが始まります

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タワースカイのオーナー、チョ会長(チャ、インピョ)は

韓国経済界の寵児ともてはやされている人物です

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チョ会長は、海外からも大勢の賓客が訪れる中での

一大企画を準備していました

花火があがり、10機のヘリコプターがタワー上空を飛びまわり

純白の人工雪を降らせるというサプライズ、ホワイトクリスマスの演出です

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ところがこの日は風が強く

ヘリの飛行にストップがかかります

ところがチェ会長の独断でヘリを出動、強行させます

パーティ―会場は粋なサプライズに大歓声です

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喜びも束の間

折から発生したビル風の乱気流に巻き込まれ

一機のヘリが高層ビルの63階に墜落、爆発、炎上してしまいます

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タワー施設の電気系統はすべて停止

火は燃え移り

タワースカイはパニックに陥り、地獄と化します

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汝矣島(ヨイド)消防署員、カン、ヨンギ隊長(ソル、ギョング)は

伝説の隊長と言われるほどの勇猛果敢な消防士です

結婚後、カンにとって初のクリスマスイヴの非番日です

カンは妻の為にとケーキを予約していました

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しかしこのタワー火災で全消防士が緊急出動です

現場に駆けつけた頃にはビル火災は手に負えないほどに燃え上がり

大多数の人々が駆けつけ

ビルからは人々が燃えながら落ちてくる修羅場になっていました

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デホの娘、ハナもこの大惨事に巻き込まれていました

ただデホが仕事中であったため

ユニと共にこのタワー内のどこかにいることは確かです

カン隊長率いる消防隊は火元に向かいます

はしご車は19階までが限界、後は自力で階段を駆け上ります

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地上では対策本部が設置され

屋上ではヘリコプターでの救出が開始されました

この期に及んでも上層部の支持は

要人を最優先しろとの命でした

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また対策本部に居合わせた

チェ会長は、まだ要救助者がいるにも関わらず

防火扉を閉めることを独断で命じるのでした

消防隊員の活躍は目覚ましく

85階にある貯水槽を爆破し炎上を阻止したり

炎を脱出させるため窓ガラスを割ったりし

どうにか火元のヘリの火災を消火し、倒れている負傷者を救助します

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デホも必死の思いで

多くの人が避難している中華レストランで(65階か)

なんとか娘のハナとユニとを探し出すことができました

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ところがその中華レストランの壁が次々と崩れ落ちてきます

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対策本部では、タワー倒壊の予測が話し合われ

倒壊による甚大な被害を防ぐため

要救助者が残っていてもタワーを爆破するべきだという結論に達していました

時間がありません

70階の渡り廊下は熱風で用をなしません

業務用のエレベーターの前に殺到する人たち

制御装置もなく途中で止まる危険も含んでいます

それでも懸命にこの危機から逃れようと必死です

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爆破予告の通告です

残された人たちの救出はビルの排水施設を利用し

水圧をあげ、水と共に人々を地下坑道から漢江に流し込む作戦です

カン隊長はビル爆破のため地下に爆破を仕掛けに出ます

ただこの救出現場において自動装置(リモコン)を失くしてしまっています

隊長は時限爆弾を自らの手で押し

自らの命を犠牲に、残されたビル内の人びとを救おうと思うのでした

懸命に止めようとする副士長のビョンマン(キム、イングォン)

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カン隊長は一人で行動に移ります

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一棟のタワーが破壊されました

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地下坑道から漢江に流れ着き

助かった人々です

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ストーリー中には

様々な人間模様も描かれていますが

この映画の題材は高層ビル内の大火災とハプニング

窮地での人間のエゴと使命感に燃える消防隊員の正義感との対比だったでしょうか

デホ、ユニ、ハナの3人は助かりました

この窮地を乗り越えた3人は絆を共有し新しい家庭を築くでしょう

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惜しむらくは伝説のカン隊長の犠牲の上で

タワー火災が終焉したことでした

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パニック映画ですので画面に引きずられます

迫力シーン満載の映画でした

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この映画に先立って

米映画 『タワーリング、インフェルノ』 が

1974年(昭和49)、42年前に公開されています

ジョン、ギラーミン監督

スティーブ、マックイーン  ポール、ニューマン主演で

この年のアカデミー撮影賞、編集賞、歌曲賞を受賞しています

題材がビル火災ですので

模倣作品、二番煎じの風もありましたが

この作品はこの作品として韓国映画として成り立っていたと思います

ただドラマタッチに欠け

人間模様が脆弱になり描き切れなかったように思います



評価は良でしょうか